地球温暖化対策の観点から原子力発電への期待が高まり,米国をはじめとする世界各国で,原子力発電所の新設が活発化している。
この新たな原子力需要に,技術力と実績,シナジーで貢献するために,日立製作所は米国GEとの新たな合弁会社「日立GE ニュークリア・エナジー株式会社」を設立──。
グローバルなエネルギー課題の解決に向けた新たな取り組みを開始した。
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温暖化対策の切り札として期待される原子力発電 |
温暖化の進行という地球規模の危機を前に,現在,世界各国で,その主な原因となっているCO2の削減が進められています。自動車の燃費向上や,電気機器のエネルギー効率アップ,ライフスタイルの見直しなどによる省エネルギー化を急がなければなりません。ところが,世界全体の経済発展に伴い,社会生活に不可欠な電力の需要は増大する一方です。このまま化石燃料による発電を増やせば,発電によるCO2発生量の増加,さらには化石燃料の枯渇という深刻な課題に世界は直面することになります。それらの課題解決の切り札として再び脚光を浴びているのが,発電に伴うCO2の排出量が少ない原子力発電です。特に米国では,石油依存からの脱却をめざして数多くの新規プラント建設計画が立てられていますし,アジア,欧州においても原子力回帰の動きが見られます。
原子力事業におけるGEとの戦略的提携を発表した記者会見 (2006年11月)
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新体制で原子力事業をグローバル展開 |
そのように国内外で高まっている原子力発電の需要に応えるため,日立製作所とGE(ゼネラル・エレクトリック・カンパニー)は2007年7月1日に合弁会社「日立GE ニュークリア・エナジー株式会社」を設立し,世界規模で原子力発電所とその関連サービスを包括的に提供するための体制を整えました。日立とGEは,1967年にBWR(沸騰水型原子炉)に関する包括的な技術ライセンス契約を締結するなど,長年にわたる協力関係の下,プラント建設や予防保全などの分野で互いに信頼を築いてきました。今回の新たな合弁会社設立によって,それぞれが培ってきた経験やノウハウ,強みを融合させてシナジーを発揮し,原子力分野全体の発展をめざしています。また,日立の視点から見れば,これまで国内を主な対象としてきた原子力事業をグローバルに展開していくことは,人材育成や技術の継承・発展において重要であり,原子力技術をさらに強化することにつながると期待しています。
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「モノづくりの精神」が支える安全と信頼を根幹に |
日立が原子力技術の開発を始めたのは終戦から間もない1952年のことです。次世代エネルギーとしての原子力で日本の発展に貢献したいという強い思いの下に,1955年には,当時の日立工場,現在の日立事業所に原子力係を設置し,以来,原子力事業をグループの基幹事業と位置づけ,注力してきました。日立の原点である「モノづくりの精神」は,原子力分野でもしっかり息づき,安全と信頼という原子力の基本を支えています。日立GEニュークリア・エナジーという新体制になっても,その根幹を忘れることなく,両社がこれまで築き上げてきた技術力と実績を基に,グローバルに地球環境問題やエネルギー問題の解決に貢献していきます。
日立GEニュークリア・エナジー株式会社の
羽生正治 代表取締役・取締役社長
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