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国際市場を視野に,大容量化した
密閉式ターボ冷凍機を開発

HIGHLIGHTS 2008
 
 


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日立グループは,大容量化と省エネルギー化を両立させる密閉式ターボ冷凍機を開発した。
これは,IT産業の工場,ビルなどの大型化に伴い,その熱源設備に要求される大容量化に応えるものであり,CO2の排出量削減にも大きく貢献する製品である。
また,海外生産拠点を立ち上げ,新技術の成果をグローバルな市場に提供していく。
 
 

ターボ冷凍機メーカーのフロントランナーとして

 
 日立グループは,ターボ冷凍機の製造を開始して約75年余りになる老舗メーカーです。1980年代後半,各種冷凍機(冷蔵庫,カーエアコン,ターボ冷凍機など)に使用されていたフロンガスがオゾン層を破壊する要因になるとして社会的な問題になりましたが,1993年には同業他社に先駆けてHFC-134aというオゾン破壊係数ゼロの冷媒をターボ冷凍機に採用しました。以来,約1,300台を超える豊富な実績の上に,さらにグループ各社の技術を結集して開発したのが,高効率型シリーズを大容量化させた3機種〔5,627 kW(1,600 USRT),6,330 kW(1,800 USRT),7,033 kW(2,000 USRT)〕です。高効率型シリーズは平成16年度の第25回優秀省エネルギー機器表彰「日本機械工業連合会会長賞」を受賞しましたが,大容量化はもちろん,省エネルギー化,コンパクト化をいっそう進めた製品の開発に取り組んだわけです。
 
写真
 
日立アプライアンス株式会社 空調事業部 土浦空調本部の渡瀬一雄 本部長 兼 設計部長(左),設計部の寺崎政敏 担当部長(ターボ冷凍機担当)(右)
 
 

大容量化に加えて,業界トップの省エネルギー化を達成

 
 開発にあたっては市場動向を注視しました。近年,国内では半導体や液晶パネルなどの電子デバイス関連の工場設備投資が大型化していることを背景に,ターボ冷凍機にも大容量化・高効率化が求められるようになってきました。また,成長著しい中国をはじめ,東南アジア,中近東などの海外でも大容量ターボ冷凍機のニーズが増えている状況です。このようなニーズの高まりに応えるために,新たに密閉型の大容量冷媒冷却電動機を開発し,従来は5,274 kW(1,500 USRT) だった最大冷房能力を7,033 kW(2,000 USRT)まで引き上げることに成功したのです。
 本機の特徴は,7,033 kW(2,000 USRT)という能力のみならず,業界トップのCOP(Coeffi cient of Performance)6.4を実現し大幅な省エネルギーを達成したことです。開発の現場が,冷凍機だけではなく多種類の流体機械を製造する専門の工場であった土浦事業所であったことも効を奏し,日立グループ内の流体解析技術を駆使して三次元羽根車,ベーン付きディフューザのプロフィルの最適化を図り,流体性能を大幅に向上させることで,ターボ冷凍機の心臓部である遠心圧縮機の高効率化を実現しました。現在,中国では資源節約型社会の構築を最重要政策課題として掲げており,ターボ冷凍機にエネルギー効率等級の表示指標を設けていますが,これらの新製品は「エネルギー効率1等級」基準であるCOP6.1を大幅に上回っています。そのほかにも,省スペース化の実現,運転範囲の拡大,インバータ制御対応可能といった特徴を備えています。
 
 

海外生産拠点の立ち上げで,さらなる国際化をめざす

 
 海外,とりわけ中国は日本の約4倍ものターボ冷凍機市場があると言われています。現在,米国メーカーが中国において圧倒的なシェアを占めているとは言え,COP6.4という省エネルギー化したターボ冷凍機を主流にはしていません。大容量化と省エネルギー化を兼ね備えた新製品の拡大を積極的に図っていく予定です。そのために,国内市場向けの土浦空調本部とは別に,海外市場向けの生産拠点として広州日立冷機有限公司で大型冷凍機の生産工場を立ち上げています。地球環境問題,エネルギー問題が世界的にも大きな課題になっている現在,それらの課題に日立グループの技術を結集して応える製品づくりに今後も取り組んでいくつもりです。
 
 
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