「撮る」から「残す」までのすべてをフルハイビジョンに対応させたビデオカメラを開発した。
ブルーレイディスクを記録メディアに採用したビデオカメラとしては世界初の製品であり,使い勝手のよい快適な操作性とともに,ハイビジョン時代の要求に応える美しい感動映像を追求している。
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必然だったBDの採用 |
ビデオカメラは映像を「撮る」だけではなく「残す」ことも重要で,行事や日時ごとに保管できるリムーバブルメディアが歴史的に採用されてきました。以前はテープ記録が主流でしたが,取り扱いのしやすさから近年はディスクなどテープ以外のメディアが主流となっています。さらに,地上デジタルハイビジョン放送の開始によって,テレビ映像のハイビジョン化が急速に進んだ結果,ハイビジョン画質で録画可能なビデオカメラのニーズが高まってきました。しかし, ハイビジョン映像を8 cm DVD(Digital
Versatile Disc)に記録可能な時間はおよそ15分と短いのが現状です。DVDの約5倍の容量をもつBD(Blu-ray Disc)*を記録メディアにすれば,1,920×1,080画素のフルハイビジョン画像を約1時間記録することができます。そこで,きれいに「撮って」たっぷり「残す」にはBDを選択するのが最適と判断したわけです。日立には長年培ってきた光ディスクの技術に加えて,DVD方式のビデオカメラを世界に先駆けて開発した実績もあり,何としても世界初のBDカムを世の中に出したいとの思いで,チャレンジングな開発に取り組みました。
コンシューマ事業グループ デジタルコンシューマ事業部 商品企画本部 戦略部の河合直之 主任技師(左),コンシューマエレクトロニクス研究所 組込みシステム開発工場基盤ハードウェア開発プロジェクトの野中雄一(中),デジタルコンシューマ事業部 ストレージ機器本部 カメラ設計部の塩澤明哲 技師(右)
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ビデオカメラ搭載の各種デバイスを新規開発 |
「最高の愛をたっぷり残す」をコンセプトに開発したBDカムの特徴は,第一にBDの採用で大容量となったこと,さらにCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーをはじめとして画像処理LSI,圧縮伸張LSI,BDドライブに至るまで,ほとんどすべてのデバイスを新規開発したことです。フルハイビジョンだからこそ,特に「きれいな映像」にこだわり,絵柄に応じて最適な画像処理を細かく制御するシテムを開発し,画像処理LSIに搭載しました。これにより,映像のノイズ感を現行システムと比較して約半分に抑えることに成功しました。
また,8 cm BDドライブの開発に関しても他のデバイス同様,高いハードルをクリアする必要がありました。手に持って使用するビデオカメラは,PC用途のものとは異なって小型化や省電力,耐振性が要求されますが,これらの課題はレンズ退避制御システムなどを採用することによって解決しました。長年培ってきた光ディスク技術をベースにしながら,BDカムの開発は,ホップ,ステップという段階を飛び越えて,いきなりジャンプするような,十年先を見据えた内容のプロジェクトでした。
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楽しみ方を含めてビデオカメラの可能性を追求 |
世界初のBDカムを開発したことは,全世界のメディア
からも大きな反響を呼んでおり,日立のブランドイメージを向上させることに貢献しています。
今後は,さらに画質を磨くために次世代の画像処理を研究することはもちろん,BDの多層化,次世代光ディスクを視野に入れた技術開発・製品開発に取り組みたいと考えています。さらに,こうした高画質化を推し進める一方,高速ダビングや編集機能を充実させるなど,ユーザーの使い勝手のよさも追求していきます。日立が記録メディアとして光ディスクにこだわっている理由は,撮った映像を手軽に編集したり,親類や友人などとシェアしたりする楽しみも知ってもらいたいからです。その意味で,もっとビデオカメラの楽しみ方を膨らませるような提案も積極的に行っていきたいですね。
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Blu-ray Discおよびロゴは商標である。 |