地上デジタル放送の開始,ワンセグの普及,光通信や第三世代携帯電話による高速アクセスの実現,そして次世代ネットワークの整備と始動──。
放送と通信の融合・連携の環境が急速に整いつつある中,日立グループは,サービス,宅内機器・端末,システムにわたる広範囲なトータルソリューションを提案している。
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NGNがもたらす社会的な変化 |
NGN(Next Generation Network:次世代ネットワーク)がいよいよ動き始め,放送と通信の多彩な連携が,より新しい,より多様なサービスの提供を可能にしようとしています。高画質の映像配信や双方向通信,ネットTVや携帯電話を使ってのVOD(Video on Demand),ヘルスケアなどの家庭医療サービスなど,多岐にわたって豊かな生活を実現していくものと期待されています。テレビをはじめとする家庭内の機器が新たな端末としてIP(Internet Protocol)接続することで,ユーザーインタフェースなど,ネットワークの利用方法も大きく変わってきます。またNGN化の加速により,端末とセンターの役割も変化します。そしてSNS(Social Networking Service)やブログなどと同様に,これまでコンシューマ向けに使われてきた技術がビジネスユースに活用されるなど,放送と通信の融合・連携は,生活面だけではなくさまざまな業種の企業に影響を及ぼす大きな時代変化,産業構造変化となる動きであると考えられます。
情報・通信グループ ネットワークソリューション事業部 ネットワーク統括本部 放送通信融合事業センタの木下直紀 センタ長(左),三木和穂 主任技師(右)
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サービス,宅内機器・端末,システムの連携 |
私たちは「放送と通信の融合・連携時代に向けたトータルソリューション」の提供を加速化するために,全社横断組織のプロジェクトを2007年4月からスタートしました。情報通信分野から情報家電分野に至る幅広い事業分野を網羅し,顧客との「協創」を通して来るべき新しい社会の実現に貢献することを最大の目標としています。その具体的な取り組みをサービス,宅内機器・端末,システムという三つの視点から見ると,サービスの視点からは,テレビや携帯電話向けの安全・安心なコンテンツ提供,美術館や大学キャンパスといった特定のエリアでのワンセグ放送などに取り組んでいます。宅内機器・端末の視点からは,ネットTVの規格標準化の取り組みや,デジタル家電によるホームネットワークの検討などを進めています。そしてサービスと端末をつなぐシステムの視点からは,映像ソリューションを支えるシステムと生活支援ソリューションを支えるシステムを二本柱とし,前者では,情報を「流す」高性能映像配信サーバシステム,情報を「蓄える」超大容量ストレージシステム,情報を「探す」検索システム技術の開発に取り組み,後者では,さまざまなサービスと家庭を情報で「つなぐ」サービス制御基盤システムなどを具体化しつつあります。
特にサービス制御基盤システムでは,NGN通信管理や宅内機器の各種制御機能を持つホームゲートウェイと,デバイス管理やアプリケーション管理などのセンターシステムとが連携することにより,サービス提供を容易とすることを特徴としています。
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社会を支援するトータルソリューション |
NGNで実現される放送と通信の融合・連携サービスの具体的な取り組み例として,私たちは,NTTグループが2006年12月から一年間実施したフィールドトライアルに参加しました。東京・大手町のショールーム「NOTE」では,遠隔見守りサービスである「ホームセキュリティコントロール」と,在宅ケアサポートサービスである「介護ヘルスケア」というサービスを例に,生活を総合的に支援する情報家電向けサービス制御基盤システムを紹介してきました。今後も,NGNの活用によって可能となるさまざまな情報サービスに対応した社会のイノベーションを実現していくために,安全・安心な社会を支援するトータルソリューションを提供していきたいと考えています。