日立評論

社会インフラ安全保障技術

金融・社会・ヘルスケア

ページの本文へ

Hitachi

日立評論

社会インフラ安全保障技術

金融・社会・ヘルスケア

1. 広域監視・警備ソリューション

日立は,街区,交通機関,重要防護施設などの社会インフラを自然災害やサイバー攻撃,テロなどの脅威から守るために必要なセキュリティ要件を,Adaptive(適応性),Responsive(即応性),Cooperative(協調性)に焦点を当てたH-ARCコンセプトとして整理し,効果的な危機への備えと発生時の適切な対策を行う広域監視・警備ソリューションを提供している。

具体的には,物理空間とサイバー空間の両面で時々刻々と変化する状況を把握するため,衛星や無人航空機,電波監視,ネットワーク監視などのセンサーにより,社会インフラを多元的に監視し,リアルタイム処理によって異常の予兆を自動検知する。それらの情報をGIS(Geographic Information System)や画像解析,シミュレーション技術などによって分析・予測し,OODA[Observe(監視),Orient(分析),Decide(判断),Act(行動)]プロセスに基づくノウハウ提供も含めて,的確な意思決定を支援する。さらに位置測位や情報共有などのソリューションによって迅速な対処をサポートする。

また,実際の危機を想定した訓練や演習を実施可能とすることにより,被害を最小限に抑えるためのサポートも提供している。システム導入時は,運用形態や既存設備に合わせて機器構成を柔軟に選択することで,短期間でシステムを構築する。

1.広域監視・警備ソリューション広域監視・警備ソリューション

2. 日立ドローンプラットフォーム

近年,ドローンの社会実装が進んできており,さまざまな分野でドローンを活用した業務効率の向上などが期待されている。日立グル−プでは,日立製作所,株式会社日立システムズ,株式会社日立ソリューションズで連携し,AI(Artificial Intelligence)技術をはじめとしたさまざまな技術を集結した「日立ドローンプラットフォーム」を提供している。

日立ドローンプラットフォームの特徴は,以下の4点である。

  1. 顧客の利活用用途に応じた最適なドローン機体に対応
  2. 顧客業務を最適化するサービスをワンストップで提供
  3. 顧客との豊富な実証に裏づけられたAIを活用した利活用サービスを提供
  4. 安全・安心な自律飛行を支援する自社製の運航管理システムを提供

特に,運航管理システムについては,2018年8月,福島県が整備する「福島ロボットテストフィールド」の運航管理システムの開発を受注している。

また,日立は日本無人機運行管理コンソーシアム(JUTM※1))を通じた政策提言,東京大学スカイフロンティア社会連携講座※2)での次世代無人航空機に関する研究,ISO※3)を中心とした国際標準化活動などにより,法制度などの環境整備を中心とした活動にも貢献していく。

※1)
産官学で連携しドローンの社会実装を推進するコンソーシアム。日立が事務局を担当する。
※2)
東京大学大学院工学系研究科内に設置された次世代無人航空機の社会実装を目的とする社会連携講座。2018年10月1日発足。
※3)
International Organization for Standardization(国際標準化機構)。ISO/TC 20/SC 16にて,無人航空機システムの国際標準化を検討中である。

2.日立ドローンプラットフォーム日立ドローンプラットフォーム

3. クリーンビーコンを活用した位置測位ソリューション

GPS(Global Positioning System)圏外となる屋内で位置情報を取得する手段の一つとしてビーコンが活用されている。一般的なビーコンは電池により駆動するため,定期的な電池交換が必要となり,設置数や設置場所によってその作業量は膨大となる。そこで日立は,屋内照明程度の明るさで発電した電力で駆動できるクリーンビーコンを開発し,それを活用した位置測位ソリューションを提案している。

位置測位ソリューションは,屋内に設置したクリーンビーコンから送信されるビーコンID情報をユーザーのスマートデバイスで受信すると,そのID情報に基づいた各種データの受信や,ユーザーの位置情報の表示や滞在時間の管理などを可能にする。

例えば,トンネルなどの常時電源供給が困難な場所や,十分な明るさが確保できない場所で点検エリア内にクリーンビーコンを設置し,作業用のスマートデバイスを用いることで,各作業員の位置情報や作業時間,点検実施記録などを一括管理でき,また既存の保守システムと連携することで,過去の作業状況の把握や作業熟練度の管理も可能となる。

さらに,駅構内や地下街,大規模商業施設などの構造が複雑な場所においては,容易に目的地まで辿り着けるようなナビゲーション機能や各種お知らせ・クーポンなどの情報配信機能を提供することで,利用者の満足度向上が図れる。また,クリーンビーコンは蓄電機能により満充電状態で72時間利用可能であるため,停電などの非常時の避難経路案内や簡易的な情報配信にも活用できる。このように,位置測位ソリューションを活用することにより,業務管理や作業効率の向上および日常生活における利便性向上が見込める。

3.クリーンビーコンを活用した位置測位ソリューションクリーンビーコンを活用した位置測位ソリューション

Adobe Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe® Reader®が必要です。