日立評論

message from the planne

ページの本文へ

Hitachi

日立評論

[写真] 高島 保夫

特集「新エネルギーソリューション」監修

日立製作所
電力システム社
新エネルギー推進本部 本部長

高島 保夫

本特集では太陽光,風力発電をはじめとする自然エネルギーへの日立の取り組みをご紹介します。

国内では2012年7月の再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT:Feed in Tariff)の導入により大規模な自然エネルギーの普及が始まりました。海外からも投資家・機器メーカーが積極的に参入しており,市場のグローバル化も進行しています。

一方,日本ではエネルギー基本計画が見直され,3E+S(「安全」であることを大前提に3つのE「供給安定性」,「経済性」,「環境保全」のバランスを取る)を念頭に,日本の燃料事情に応じたエネルギーのベストミックスや省エネルギーも加味したエネルギーの需給バランス改善が検討されています。自然エネルギーはその中で安定供給面,コスト面で課題があるものの,温室効果ガスの排出を抑え,燃料を必要とせずエネルギー安全保障に寄与できる有望かつ多様な国産エネルギー源として位置づけられ,継続して政府の支援が期待できる分野となっています。一般財団法人日本エネルギー経済研究所の見通しにもありますが,2030年,2050年まで順調に伸びていくものと推定されています。

このような自然エネルギーをより有効に活用するには,省エネルギーや進んだ需給調整システム,さらには電力系統の強化を組み合わせるスマートグリッドが必要不可欠です。分散電源として,災害時の地域向け電力供給も省エネルギーや蓄電システムと組み合わせればさらに効果が上がります。また,地熱や太陽熱など,熱自体を生かす工夫も大切です。FIT導入後自然エネルギーについてはグリッドパリティをめざした経済性の追求に偏りがちですが,改めて自然エネルギーの持ち味を複合技術で生かしていくことが重要であると思っています。強靭(じん)でエコな街づくりにも自然エネルギーは一役買えるものと期待しています。

日立グループでは,国内外の政策動向を的確に把握するとともに,自然エネルギー,スマートグリッドが世界的な潮流であることから,海外の多くのお客様とパートナーシップを締結しながら事業展開を進めています。本特集では,その一端を冒頭でご紹介します。そのうえで,自然エネルギーの普及に向けて,電力技術,電力流通・制御技術,さらにはIT(Information Technology)技術といった総合電機メーカーの強みを生かしながら,自然エネルギーの電源開発に限らず,電力系統強化,蓄電システムや制御技術を取り入れた,高次元な自然エネルギーシステムをご紹介します。これらの技術により,低炭素社会の実現に向け,次の世代のエネルギー構造改善にも寄与していきます。

Adobe Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe® Reader®が必要です。