日立評論

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[写真] 赤津 雅晴

特集「社会イノベーション事業を加速する情報活用ソリューション Intelligent Operations」監修

日立製作所
情報・通信システム社
サービス事業本部
スマート情報システム統括本部
戦略企画本部 本部長

赤津 雅晴

現在,社会を取り巻く環境は変局点を迎えています。先進国では,社会インフラの老朽化に伴う保守費用の増加や高度なスキル・ノウハウを持った人材の高齢化が進んでいます。一方,新興国では,過去に例を見ない速度での需要急増に対する投資増と技術者不足が問題となっています。事情は違いますが,いずれも,高品質な社会システムを低コストで維持し,発展させていくという難しい課題に直面しています。また,産業界に目を向けると,Industrie 4.0というドイツの国を挙げての活動に代表されるように,バリューチェーン全体での意思決定の最適化や新サービスの創生に向けた取り組みが活発化しています。

これらを実現するうえで欠かせないのが,情報の活用技術です。IoT(Internet of Things)やビッグデータというキーワードに代表されるように,現場の多種多様な情報を収集して,現場で起こっていることを的確に把握し,さらに将来起こるであろうことを高精度に予測し,リソース(ヒト,モノ,カネ)を最適配置する業務計画を立案・実行する。こうした一連の情報技術(IT:Information Technology)の適用による業務革新を通じて,新たな価値を生み出していきます。すなわち,ITの役割は,単なる業務効率向上のための道具から,価値を創出するイネーブラーへと変化しています。

日立グループは,上に述べたような情報活用によって業務を革新する取り組みをIntelligent Operationsとして体系化し,さまざまな分野で価値創出を推進しています。本特集では,こうした活動の中から,実際の現場で価値を創出した事例をご紹介します。

「一家一言」では,ソーシャル・イノベーションに造詣が深い東京大学大学院の須藤修教授より,社会システムの再構築におけるICT(Information and Communication Technology)の活用について寄稿していただきました。また,「Technotalk」では,サービス研究の第一人者である北陸先端科学技術大学院大学の小坂満隆教授と当社執行役常務(情報・通信システム社 システム&サービス部門CEO)の塩塚啓一が,顧客価値の創造について対談しました。そして,各論文では,ヘルスケア,設備保守,マイニング,エネルギー,交通,流通,農業といったさまざまな分野での取り組みをご紹介します。

本特集が日立グループの取り組みへのご理解につながり,皆様のビジネスや社会において新たな価値を協創する契機となれば幸いです。