金融とITを融合したFinTechと呼ばれるユーザー視点の新サービスが続々と誕生している。そこでは，従来の金融サービスの枠を越えた「イノベーションの創生力」が競争優位を左右する。日立は，イノベーションを生み出すイネーブラとしてAIに着目し，金融分野でのAI活用に取り組んでいる。

本稿では，FinTechやIoTに代表される金融ビジネスの変化の兆しを捉えるとともに，金融分野におけるAI活用の取り組みとしてウエアラブル端末で取得した行動データから組織活性度を定量評価して経営KPIを高める活動について示す。また今後の展望として，AI組み込み型の業務アプリケーション開発の構想について述べる。