日立評論

アンビエントに着目し,公共空間の「心地の質」を追求

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日立評論

ハイライト

長年,プロダクトデザイナーとして,個人が所有するモノのデザインを数多く手がけてきましたが,現在の私の興味は,多くの人が共有する公共空間へと向かいつつあります。その理由は,現状の公共空間が,バリアフリーやユーザビリティーには配慮されているものの,デザイン面からみれば比較的,無頓着に扱われてきたことにあります。

中でもエレベーターは無意識に利用されている公共空間の典型的な移動体であり,高層化が進む都市に不可欠な重要インフラでありながら,そのデザイン性が深く追求されてきたとはいえません。そうした人間の身の周りにあって,人間が無意識のうちに関係性を築き,当たり前のように利用している公共空間の「心地の質」を向上させることで,「人間生活の真の豊かさに貢献したい」,「人をやさしく包み込み,心地よさを感じさせる空間をつくりたい」,という強い思いがありました。

目次

執筆者紹介

深澤 直人

  • プロダクトデザイナー
  • 山梨県出身。2003年に「NAOTO FUKASAWA DESIGN」を設立。卓越した造形美とシンプルに徹したデザインで,イタリア,フランス,ドイツ,スイス,北欧,アジアなど世界を代表するブランドのデザインや,日本国内の企業のデザインやコンサルティングを多数手がける。
  • 電子精密機器から家電・インテリアに至るまで手がけるデザインの領域は幅広く,多岐に渡る。
  • 米国IDEA金賞
  • ドイツiF design award金賞
  • 日本グッドデザイン賞金賞
  • 英国D&AD金賞
  • ドイツred dot design award
  • 毎日デザイン賞など世界中で受賞歴多数
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