1.BWRプラントの新規制基準への適合
新規制基準の適合性審査では,福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえて強化された基準に対し,設置(変更)許可,工事計画,保安規定の審査が実施される。現在,設置(変更)許可審査フェーズにあるBWR(Boiling Water Reactor)プラントでは,当基準に対する適合性確保およびさらなる安全性向上のため,重要設備の耐震強化などの自然災害対応,フィルタベント設備などの重大事故対応,航空機衝突対策などのテロ対応を中心とした対策が急ピッチで進められており,これらの広範な過酷事故対策に関して,日立グループは新技術の開発から設計,施工まで,総力を挙げて取り組んできた。
また,これらの対策の有効性評価では,確率論的安全評価,過酷事故解析などの評価技術の高度化を進め,対策の有効性を示す評価において大きく貢献した。
東京電力ホールディングス株式会社の柏崎刈羽原子力発電所6,7号機をはじめとした,日立グループが支援を進める申請プラント全10基中6基に対する設置(変更)許可審査は,現在着々と進行している。日立グループは,引き続きBWRプラントの適合性審査を全力で支援するとともに,安全な技術の開発を通じて,原子力発電所のさらなる安全性向上に貢献していく。