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1.医療分野でのビッグデータ解析プラットフォーム

医療経済研究機構(IHEP:Institute for Health Economics and Policy)が代表機関を務める国立研究開発法人日本医療研究開発機構による臨床研究等ICT基盤構築研究事業「エビデンスの飛躍的創出を可能とする超高速・超学際次世代NDBデータ研究基盤構築に関する研究」において,日立はIHEPが連携する東京大学の基本設計に基づく超高速・超学際レセプト情報等ビッグデータ解析プラットフォームシステム(SFINCS:Super-fast Super-interdisciplinary Japanese Medical Insurance Claim Bigdata Analytics Platform System)第一版システムの構築を担当した。

SFINCSは東京大学の考案した非順序型実行原理※1)を基に日立が開発した超高速データベースエンジンHitachi Advanced Data Binder※2)をデータベース基盤として用いており,厚生労働省が保有するレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB:National Database of Health Insurance Claims and Specific Health Checkups of Japan)のさらなる利活用を目的としている。

※1)
喜連川 優(東京大学生産技術研究所教授/国立情報学研究所所長)および合田 和生(東京大学生産技術研究所特任准教授)により考案された原理。
※2)
内閣府の最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」(中心研究者:喜連川 優)の成果を利用。

1.SFINCSのシステム概要SFINCSのシステム概要

2.がん医療のトータルソリューションプロバイダに向けて

現在,厚生労働省の「がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」などにおいて議論されているように,2019年に向けてがん医療は大きく変わろうとしている。具体的には,以下に示す変化が予想されている。

  1. 遺伝子パネル診断などの導入による患者情報の増加
  2. 精密医療,免疫療法,粒子線治療など,がん治療選択肢の増加
  3. 5年生存率だけでなく長期のQoL(Quality of Life)も加味した治療選択基準の高度化
  4. キャンサーボードなどの集学的な意思決定方法の適用強化
  5. インフォームドコンセントなどによる患者の参加
  6. 地域医療連携

日立製作所ヘルスケアビジネスユニットはこれまで,先進的な検査技術,画像診断技術および放射線治療技術を提供してきた。今後は臨床現場に起きる上述の変化に対応するべく,自社のデジタル技術と医療技術の強みを融合させ,臨床現場に合わせた患者情報の効率的な可視化,AI(Artificial Intelligence)などによる意思決定支援,拠点や立場を越えた情報共有やコミュニケーション,ビッグデータ解析向け症例データベースなどのソリューションを新たに事業化し,医療の質向上を支援していく。

2.変化するがん医療変化するがん医療

3.再生医療への取り組み

3.クリーンルーム内での作業クリーンルーム内での作業

日立化成株式会社は2016年3月から,米国で再生医療用細胞の受託製造事業を行うPCT社[PCT, LLC, a Caladrius Company(現 Hitachi Chemical Advanced Therapeutics Solutions, LLC)]と提携し,2017年5月にはPCT社の株式を100%取得し連結子会社化した。これにより,PCT社のブランド力,製造拠点,販売網などを取り込み,再生医療用細胞の受託製造事業を欧米を含めグローバルに展開していく計画である。日本では,約20億円を投じて再生医療用細胞などの製法開発や受託製造を行う施設を神奈川県横浜市に新設することを決定し,2018年度に本格稼働を予定している。日立グループがライフサイエンス事業で培ってきたノウハウや,半導体用材料事業を通じて得られたクリーンルーム内での製造技術とPCT社の知見を融合させることにより,再生医療という最先端の医療分野において,品質に優れ,高い安全性を持つ製品を製造する技術を確立し,患者のQoL向上に貢献していく。

(日立化成株式会社)

(製造開始時期:2018年4月予定)

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