日立評論

日立家電公式バーチャルYouTuber「白花伝伯爵」デビュー

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ハイライト

日立の家電宣伝活動は,2010年から「嵐」を採用し,テレビCMや新聞・雑誌などの従来メディアを中心にキャンペーンを展開してきました。一方で近年,若年層を中心に顧客が広告に接触する機会が,従来メディアからパソコンやスマートフォンなどデジタル分野に急速に移行したことにより,宣伝の手法・接触の機会を見直す必要がありました。そこで,日立グローバルライフソリューションズ株式会社は,デジタル分野の中でも視聴者数が多く,社会的影響力も大きいYouTubeを活動の場とする,オリジナルのバーチャルキャラクター(=バーチャルYouTuber:VTuber)を開発し,若年層を中心に新しいコミュニケーションを図っていくことにしました。そうして登場したのが「白花伝伯爵」です。

目次

執筆者紹介

伴 秀樹

  • 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 事業戦略統括本部 ブランド・コミュニケーション本部 宣伝部 所属
  • 現在,白物家電の国内広告宣伝取りまとめならびに「嵐」を起用した広告キャンペーンなどの業務に従事

増田 蒼

  • 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 事業戦略統括本部 ブランド・コミュニケーション本部 宣伝部 所属
  • 現在,冷蔵庫・調理家電の国内広告宣伝を担当し,本VTuber企画にはキャラクターの開発時から参画し,現在もメインの担当者として従事

1. キャラクターの開発

図1|選考当時の手描きイラストラフ案からリアルなデザインに描き直すことが前提でしたが,手描き風の個性を生かし,ほぼそのままの姿でデビューとなりました。

1.1 キャラクターデザインの開発

キャラクターの開発には,YouTube※1)に日常的に接触しているデジタルネイティブと呼ばれる20代の若手宣伝部員が当たることになりました。まずは動物型,ゆるキャラ型,人型など約30点のキャラクターを試作し,その中から,以下の基準で最終選考を実施しました。

  1. 典型的なアニメ声の美少女キャラは,日立のイメージにそぐわないためNG。
  2. 当時(2018年9月)すでに5,000人が活動するキャラクターの中で埋没しない個性的な特徴を持つこと。
  3. 商品を使用する,効果を体感するなど,家電のPRができること。
  4. 一目見て「日立っぽい」と思われないよう,堅すぎず,まじめすぎないこと。

これらの選考基準をクリアして,採用されたのが「白花伝伯爵」です。さらに,選考時点でのデザインは手描きイラストで,選考後にリアルなデザインとする予定でしたが,この手描き風が個性につながるとの意見があり,あえてそのまま手描き風キャラクターとすることにしました。(図1参照)。この時,チャンネル登録者100万人達成で,リアルな質感が手に入るという設定が生まれました。

1.2 「中の人」(演者)の検討

図2|ハンドスプリング「中の人」(演者)の高い身体能力を生かしたアクロバティックな動きで,前方に手を着いて,倒立した状態から腕で飛び,足で着地する技です。

バーチャルYouTuberは,リアルな人間のカラダの動きや表情をモーションキャプチャー技術で取り込み,2D,3DCGのキャラクターに反映させることにより配信を行うため,「中の人」(演者)が必要です。決定した「伯爵」のビジュアルにふさわしい人材を求めて数名の候補者でオーディションを実施し,すでに決定していた決め文句「かっで〜ん!」の表現力と家電を使用する演技力で選考を行いました。その結果,現在の「中の人」に決定したわけですが,この演者さんが非常に身体能力の高い人であったため,のちにハンドスプリングなどの身体能力が「伯爵」の新しい個性として追加されました(図2参照)。

(詳細は,第3回「伯爵,VTuberの動きの限界に挑戦?の巻」をご覧ください。)

2. 活動内容

2019年4月17日にバーチャルYouTuberとしてデビューして以来の活動内容をご紹介します。

2.1 【自己紹介】ごきげんよう、白花伝伯爵であ〜るの巻(2019.04.17配信)

記念すべき第1回投稿は,伯爵が生い立ちや公式バーチャルYouTuberになった経緯を説明するとともに,手描き風のビジュアルについて日立に文句をつけるが,チャンネル登録者数が100万人を超えるとリアルな質感になるためチャンネル登録を呼びかけるといった内容です。1週間前からTwitter※2)を開設し,デビュー告知をしたこともあり,通常100回程度といわれるデビュー当日の再生回数が約3,500回,チャンネル登録者数1,156人となり,上々のデビューとなりました。リツイートも多数あり,予想以上に手描き風ビジュアルへの評価が高く,日立の企画としては狙い通り,伯爵ものちにビジュアルを受け入れていくようになっていきます(図3参照)。

図3|初登場回:伯爵デビュー記念すべきデビュー投稿で,白花伝伯爵が登録者100万人突破のためにチャンネル登録を呼びかけています。

2.2 【ASMR(立体音響)×演技】伯爵、癒しの言葉をささや〜くの巻(2019.05.08配信)

伯爵の魅力的な声を生かした企画です。バイノーラルマイクという特殊なマイクで録音した臨場感あふれる立体音響で,耳元や,左右からささやくように伯爵が視聴者に話しかけます。この企画以降,女性登録者が増える傾向にあり,64%が女性となっています(2019年7月現在)。ちなみに,伯爵の「中の人」(演者)は,現在まで非公開です(図4参照)。

図4|ASMR(立体音響)の回耳元や左右からささやくように伯爵が語りかける企画で,この回以降,女性登録者が増加傾向となりました。

2.3 【何問答えられるか!?】日立の家電難問・奇問クイズの巻(2019.06.21配信)

日立の家電 公式バーチャルYouTuberとして,家電の問題に答えられるかを検証した企画です。掃除機の機能名称「立体おそうじ」や,ジャー炊飯器の「少量ボタン」の位置などは正解するも,洗濯機の終了音の作曲者と曲名など,マニアックな問題に苦戦する伯爵の表情を見せることで,身近なキャラクターイメージの定着を狙いました。さらに硬軟織り交ぜたクイズの答え以外にも,冷蔵庫やオーブンレンジの紹介を織り込むなど,公式バーチャルYouTuberとしての役割をしっかりと果たしました(図5参照)。

図5|家電難問・奇問クイズの回日立の家電品に関するマニアックな問題に伯爵が苦労します。公式バーチャルYouTuberとして,製品特長もしっかりとPRします。

3. 今後の展開・目標

デビューから4か月経過時点(2019年8月)で,チャンネル登録者数5,200人と計画通りに進行中です。バーチャルYouTuberは,従来のマス広告や一方的アプローチとは異なり,視聴者と一緒に楽しみながら,企業と生活者の距離を縮めていくことができる,次世代コミュニケーションの一つです。さらに,来たる5G(5th Generation)時代を前に,広告領域の拡大を担える可能性を秘めていると考えられます。

今後は,他のバーチャルYouTuberとのコラボレーション企画や,日立グローバルライフソリューションズの会社訪問企画,歌ってみた企画など,魅力ある動画を配信することにより,チャンネル登録者数の拡大と,若年層を中心とした日立ブランドの好感度アップを図っていきます。今後の伯爵の活躍にご期待ください。

日立グローバルライフソリューションズのホームページから,YouTubeの白花伝伯爵チャンネルにアクセスして,チャンネル登録をお願いします。

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