1. 広域監視・警備ソリューション
日立は,街区,交通機関,重要防護施設などの社会インフラを自然災害やサイバー攻撃,テロなどの脅威から守るために必要なセキュリティ要件を,Adaptive(適応性),Responsive(即応性),Cooperative(協調性)に焦点を当てたH-ARCコンセプトとして整理し,効果的な危機への備えと発生時の適切な対策を行う広域監視・警備ソリューションを提供している。
Society 5.0を実現する社会インフラでは,物理空間とサイバー空間の両面で時々刻々と変化する状況を把握する必要があり,衛星やドローン,電波監視,ネットワーク監視などのセンサーにより多元的に監視する。重要施設の外周からの侵入や不審ドローンの接近などが具体例である。
異常の予兆は画像解析やGIS(Geographic Information System),シミュレーション技術などによって分析・予測し,OODA[Observe(監視),Orient(分析),Decide(判断),Act(行動)]プロセスに基づくノウハウ提供も含めた的確な意思決定を支援する。さらに,情報共有を支援するソリューションによって迅速な対処をサポートする。また,実際の危機を想定した訓練や演習を実施可能とすることにより,被害を最小限に抑えるためのソリューションも提供している。システム導入時は,運用形態や既存設備に合わせて機器構成を柔軟に選択することで,短期間でシステムを構築する。