1. Quality Chain Management
医薬・医療機器業界では,品質要求の高まりや法規制への対応のため,高度な品質管理・保証活動が要求されている。しかし,製造記録や品質情報などのデータが散在し,情報収集の工数が膨大になっており,また,それによる問題の原因究明や変更措置の影響度評価が属人的な業務となり,ノウハウや技術の共有が困難になっている。
この課題に対し,システムに散在する品質関連情報を互いに関連付ける一元管理を行い,製造時の品質情報のトレースや可視化によって,継続的な品質向上を実現するQCM(Quality Chain Management)を開発している。IoTコンパスのデータモデルである業務+4M(Man,Machine,Material,Method)モデルに,製造過程で発生した逸脱情報や製品仕様などの変更情報,ユーザーからの苦情情報を関連付け,製造工程を俯瞰(ふかん)的に見ながら,製品の品質問題における根本原因を示すデータを効率的に探索することができる。また,IoTコンパスとの連携によりSCM(Supply Chain Management)やECM(Engineering Chain Management)への利用展開が期待できる。