日立評論

世界に広がる日立の鉄道事業とその開発戦略

ページの本文へ

Hitachi

日立評論

ハイライト

日立製作所の鉄道ビジネスユニットは,2015年にAnsaldo Breda S.p.A(現Hitachi Rail S.p.A)とAnsaldo STS S.p.A(現Hitachi Rail STS S.p.A)をグループに加えて以降,2019年からは,各社の強みを融合することで競争力の強化を図るべく,車両,信号・ターンキー,OS&M(運用・サービス・保守)の三つのビジネスラインの体制へと変化した。

各ビジネスラインのコア技術を武器に,競争力のある製品ラインアップを充実し,世界各地に生産拠点を広げており,世界をまたいだ各ビジネスラインの深化と連携により,イノベーションを通じた新しい価値を提供し,社会のニーズに応えることで,よりよい社会の実現に尽くしていく。

本稿では,各ビジネスラインの開発状況と今後の開発戦略を述べる。

目次

執筆者紹介

石川 勝美Ishikawa Katsumi

石川 勝美(Ishikawa Katsumi)

  • 日立製作所 鉄道ビジネスユニット COO(Rolling Stock) Japan Office 所属
  • 現在,車両・電気品ビジネスのグローバルの開発取りまとめ業務に従事
  • 博士(工学)
  • 電気学会上級会員

水口 信章Mizuguchi Nobuaki

水口 信章(Mizuguchi Nobuaki)

  • 日立製作所 鉄道ビジネスユニット COO(Rolling Stock) Japan Office 所属
  • 現在,車両・電気品ビジネスのグローバル生産・戦略・開発取りまとめ業務に従事

戸次 圭介Bekki Keisuke

戸次 圭介(Bekki Keisuke)

  • 日立製作所 鉄道ビジネスユニット 所属
  • 現在,信号・ターンキービジネスの戦略・開発取りまとめ業務に従事
  • 博士(工学)
  • 技術士(情報工学部門)
  • 情報処理学会会員
  • 電子情報通信学会会員
  • 電気学会会員
  • 信頼性学会会員
  • IRSEフェロー

Edoardo La Ficara

Edoardo La Ficara

  • Hitachi Rail STS S.p.A.所属
  • 現在,COOとしてOS&M部門の統括業務に従事

1. はじめに

世界の人口は,2060年までに100億人を超えると予測されている1)。これに伴い,大量輸送手段としての鉄道の重要性も高まっている。また,過去100年にわたって,世界では大幅に都市化が進展してきた2)

今後もこの傾向は続くと想定され,都市交通,地下鉄,および通勤車両の需要は,都市化の進展に伴い増加する見込みである。一方で,人口増加と都市化の進行により,CO2の排出量増加が深刻な社会問題となっており,CO2排出量が少ない移動手段として鉄道への期待が高まっている3)図1参照)。また,2019年から2020年にかけて世界中で感染が広がっている新型コロナウイルスへの対策として,鉄道も新しい生活様式に対応することが求められており,無人化やチケットレス化などの新しいニーズが今後さらに高まってくると推測される。

こうした中,鉄道システム市場は,信号・制御,インフラ,車両,サービスの四分野で,年率3%以上成長すると考えられている4)図2参照)。

2019年1月に信号システム&ターンキー事業を展開していたAnsaldo STS S.p.A.(現Hitachi Rail STS S.p.A.)が日立の100パーセント子会社となり,日立はターンキービジネスを含め,鉄道システムのインテグレータとなった5)。同年4月より,鉄道BU(Business Unit)はグループ各社の強みを融合することで競争力の強化を図るべく,車両(RS:Rolling Stock),信号・ターンキー(S&T:Signal and Turn-key),運用・サービス・保守(OS&M:Operation Service and Maintenance)の三つのビジネスラインから成るグローバル体制を敷いた。本稿では,その全容を紹介する。

図1|輸送量当たりのCO2の排出量 図1|輸送量当たりのCO2の排出量 鉄道が一人を1 km運ぶためのCO2排出量は,他の交通機関と比較して最も低い。

図2|鉄道システム市場における製品別の市場成長率 図2|鉄道システム市場における製品別の市場成長率 鉄道システム市場は,信号・制御,インフラ,車両,サービスの分野で,年率約3%のペースで市場が成長すると考えられている。

2. 日立の鉄道の歴史とビジネス分野

2.1 日立の鉄道の歴史と生産拠点

1921年に日立製作所が日本汽船笠戸造船所を取得し,鉄道車両の製造を担う笠戸工場が設立されてから,2021年で100周年を迎える。1940年に設立された水戸工場は,1961年には旧国分工場から昇降機部門を移管し,車両部門と合わせた新たな拠点となった。電気品では,IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)インバータや蓄電池応用製品,車両情報伝送装置をはじめとして,日本の公民鉄に数多くの製品を出荷してきた。車両部門では,1990年代後半に開発・実用化したアルミダブルスキン構造とFSW[Friction Stir Welding:摩擦攪拌(かくはん)接合]技術を武器に,受注を広げた。また,2003年にはHitachi Rail Europe Ltd.を設立し,2005年には英国Class395を受注し,その後,Class395やIEP(Intercity Express Programme:都市間高速鉄道計画),スコットランドの通勤列車に関し,保守を含めたパッケージを受注してきた。また,2015年には,Ansaldo Breda S.p.A.(現Hitachi Rail S.p.A.)をグループに加え,生産拠点と競争力のある製品ラインアップの充実を図ってきた。

信号・サービスの分野では,東日本旅客鉄道株式会社のみどりの窓口※1)などの発券システムや運行管理システムを,信号制御の分野ではATACS(Advanced Train Administration and Communications System)やCBTC(Communication Based Train Control)に代表される無線式列車制御システムを開発した。また,2000年に入ると,Suica※2)に代表されるIC乗車券システムなどの製品を出荷し,世界各地のグループ会社や拠点と協調してグローバルにオペレーションを拡大してきた。

2020年8月現在,日立の鉄道部門は世界に11か所の生産拠点を有し,鉄道システム事業におけるトータルソリューションのリーディングカンパニーとしてさらなる発展をめざしている(図3参照)。

図3|グローバルに広がる11の生産拠点 世界各地に広がる生産拠点は,11か所に上る。世界各地のオフィスや,工場,サービス&保守施設では約1万2,000名の従業員が,50件を超えるプロジェクトに取り組んでいる。

※1)
JR(Japan Railways)グループの旅客鉄道各社が設置・営業する乗車券類発売所の一種。
※2)
Suicaは,東日本旅客鉄道株式会社の登録商標である。

2.2 ビジネス分野

図4|鉄道BUの構成 図4|鉄道BUの構成 日立の鉄道BU(Business Unit)は,世界の鉄道市場に向け,車両ビジネス,信号・ターンキービジネス,OS&Mビジネスの三つのビジネスラインでさまざまな製品群に対応している。

日立の鉄道部門は,世界の鉄道市場に対応するため,三つのビジネスラインに分かれている(図4参照)。

  1. 車両ビジネス
    新幹線電車や特急電車などの高速車両,通勤電車,モノレール,車両に搭載する空調・換気装置,台車などの開発・設計・製造を手がける。また,インバータ制御装置やハイブリッド駆動システム,車両情報伝送装置の開発も行っている。
  2. 信号・ターンキービジネス
    ネットワーク信号制御システム,デジタルATC(Automatic Train Control:自動列車制御装置)運行管理システム,旅客案内システム,鉄道用受変電システムを手がける。さらに,大規模プロジェクトとして鉄道システム全体を提供する「ターンキー」ビジネスを手がける。
  3. OS&Mビジネス
    鉄道システムの販売・エンジニアリング・製造・保守などを行う。さらに,旅客案内や発券・運賃収受など,駅の運営や列車の運行におけるオペレーションサービスを行う。

さらに,三つのビジネスラインが連携して開発を進めることにより,B2B(Business to Business)のみならず,B2C(Business to Customer)のビジネスを通して,モビリティ分野のシステムインテグレータとして,イノベーションを通じた新しい価値で社会のニーズに応え,よりよい社会の実現に全力を尽くしている。

3. 車両ビジネスの開発状況と展望

3.1 車両の開発状況

アルミダブルスキン押し出し型材とFSW技術を用いた車体構造をベースに,2000年を前にして,アルミ押し出し形材を中空箱型断面にしたダブルスキン構造を特長に持つA-trainコンセプトを打ち出した。高剛性・軽量化・無塗装化により,環境負荷やライフサイクルコストを低減し,かつ,部品の自立型モジュール化による部品点数の徹底削減により,生産方式の抜本的改革を実現した。また,先頭構造においては,5軸加工機を用いてアルミ材を自由曲面加工する技術を開発し,多様な顧客ニーズに高い品質で応えることが可能となった6)

また,新幹線電車においては極限の軽量化・低騒音化・トンネル突入微気圧波性能が求められており,開発したシミュレーション技術を駆使し,何万回にも及ぶ自動計算により,車体構造を最適化設計している。

2015年には世界に先駆け,電化区間ではパンタグラフからの給電で走行し,非電化区間ではエンジン発電機により走行するBi-mode車両を英国向けに開発し,走行試験を開始した。現在は1,200両以上の車両が営業運転に投入されている7)

3.2 車両開発の展望

全世界でSDGs(Sustainable Development Goals)がクローズアップされる中,2030〜2050年度に向けたCO2排出量低減目標が見直されつつある。これに対し,非電化区間をBi-modeで走行している車両のエンジン発電機を取り外して電池を搭載する計画や,一般的な電車に電池を搭載して非電化区間にも乗り入れ走行できるようにする計画,燃料電池を用いる計画などが本格化しつつあり,あらゆるタイプの省エネルギーな新型車両の開発が求められている。

飛行機に代わる輸送手段として,英国,インド,米国などで高速鉄道の導入が計画されており,また,バスに代わる輸送手段として,パナマや新興国ではモノレールが計画されている。

こうしたニーズに応えるためには,車両のプラットフォーム化開発が重要である。また,これらの車両の開発・設計・製造に関しては,グローバルで共通化するためのIT環境を整備し,各生産拠点でリアルタイムに活用することで顧客への納入リードタイム短縮やコスト低減に役立てている。グローバル体制におけるIT活用を,今後も継続して推進していく。

3.3 車両電気品の開発状況

鉄道車両の駆動システムは1980年代からインバータ化が進み,日立が1992年に世界初のIGBTインバータの初号機を帝都高速度交通営団(現 東京地下鉄株式会社)に納入して以来,急激に機器の小型化・高効率化が進んだ8)。その後,日立は最先端のSiC(Silicon Carbide:炭化ケイ素)のパワーデバイスを適用した鉄道への応用に早期に着手し9),10),SiCパワーデバイスを搭載した電力変換器を数多く製品化した。また,誘導電動機(IM:Induction Motor)分野では,世界トップクラスの規約効率97%を超えるIMや,規約効率が98%を超える永久磁石同期電動機(PMSM:Permanent Magnet Synchronous Motor)などの強いコンポーネントを開発した11)。さらには,高精度・高機能なシミュレーションを駆使して,電力変換回路や電動機に発生する損失を詳細に解析する技術を開発し,インバータの制御技術などを高度化してきた。

また,蓄電池応用システムでは,ディーゼルエンジンと蓄電池を組み合わせて気動車の燃料消費量を低減する「シリーズハイブリッド駆動システム」を,2007年に東日本旅客鉄道株式会社へ納入したキハE200形にて実用化した12)。さらに,蓄電池制御を電車の主回路システムに応用することで「回生吸収」と「高速域回生拡大」を実現し,電力を有効に活用する「高効率回生システム」へと展開させた。また,交流架線から充電した蓄電池で非電化区間を走行する交流架線式蓄電池電車の製品化に成功し,2016年に九州旅客鉄道株式会社向けBEC819系として納入した13)

3.4 車両電気品開発の展望

車両電気品のラインアップは充実しており,顧客のニーズに合ったシステムを提案することができる。今後は他社とのさらなる差別化に向け,競争力のある個別コンポーネントの開発,解析技術の高度化,さらには,メンテナンス・寿命設計を含めた予防保全技術の開発に注力していく。また,キーデバイスとなるパワーデバイスとして,Si-IGBTの高性能化や,次世代SiC素子の開発を進めていく。

欧州では環境の規制強化がいち早く進んでおり,英国では,2019年6月の議会で,2050年までにCO2の排出量を実質ゼロとする法案が可決された。また,同地域では蓄電池や燃料電池の需要が高まり,自動車分野でも電気自動車の普及が広まると予想される。日立は,シリーズハイブリッド駆動システムや交流架線式蓄電池電車,車上蓄電システム,緊急走行システムなど数多くの製品で培った技術をグローバルに展開するとともに,車両部門とも連携しながら,環境に配慮した魅力的な製品を提供していく。また,さらなるCO2の削減に向け,燃料電池応用技術の開発を進めていく(図5参照)。

図5|蓄電池・燃料電池技術を応用した環境改善への取り組み 図5|蓄電池・燃料電池技術を応用した環境改善への取り組み 日立は,世界に先駆けて鉄道車両用蓄電池・燃料電池技術の開発に取り組み,英国やイタリアに展開しており,欧州でのCO2規制にいち早く対応している。

4. 信号・ターンキービジネスの開発状況と展望

4.1 開発状況

国内および海外における信号・ターンキービジネスにおける技術と市場の動向を図6に示す。

図6|国内外における技術動向とビジネスモデル 図6|国内外における技術動向とビジネスモデル 日立は自動化のためのコンピュータ導入の時代から,先端技術や世の中のニーズに常に応え続けている。

国内では1990年代に入ると,WS(Work Station)やPCの性能が格段に向上し,大規模高速ネットワークのインフラも整備されてきたため,大規模分散型制御システムの導入が進んだ。代表的なシステムとしては東日本旅客鉄道のATOS,COSMOSなどの運行管理システムや,SAINT(Shinkansen ATC and Interlocking System)などの信号システムがある。

信号制御の分野においては,ATACSやCBTCに代表される無線式列車制御システムが開発された。この方式では,地上設備を低減し,単線複線運転など柔軟な運行制御を行うことが可能であり,導入検討が進められている。今後,自動運転システムに対するニーズが増加すると,自動運転と親和性の高い無線式列車制御システムの導入が進むと考えられる。

鉄道情報システムでは,座席指定券類の予約システムMARS※3)(Magnetic-electronic Automatic Reservation System)や,輸送計画を作成するシステムなど,業務系システムが導入されてきた。2000年から導入されたSuicaに代表されるIC乗車券は,現在では重要な電子マネーの一つとしても人々の生活に浸透している。

日立は,制御システムから情報システムや旅客サービスシステムに至るまで,幅広いシステムの開発・導入を進めてきた。1990年代からERTMS/ETCS(European Rail Traffic Management System/European Train Control System)をはじめとする国際規格の検討に着手し,現在に至るまで,国際規格に準拠した製品の開発を続けている。

また2000年からは,フルターンキーの契約の下で信号システムを提供できるよう,国際規格に準拠する信号製品を配置し,プロジェクト推進を含むトータルソリューション&サービスを提供するなど,フルパッケージの信号システムの整備を進めてきた。

日立の鉄道事業としてグローバルでビジネスを展開してきた国と地域,および近年納入した代表的なシステムを図7に示す。

図7|グローバルにおける納入システム 図7|グローバルにおける納入システム 日立はターンキー形態のプロジェクトも含め,全世界に鉄道信号システムを納入している。

※3)
MARSは,鉄道情報システム株式会社の登録商標である。

4.2 今後の展望

国内においては少子高齢化が急速に進みつつあり,鉄道においても,熟練者の退職に伴う人手不足や交通弱者の増大,過疎化地域への鉄道交通の維持といった課題がある。また,東日本大震災をはじめとする地震や近年の度重なる大型台風の上陸など,自然災害に対する強靭(じん)化を進めていくことが必要である。

一方,今後の技術のトレンドとしては,次世代無線通信規格である5G(Fifth Generation)の活用や,AI(Artificial Intelligence)の応用による運行指令業務などの高度かつ人間のオペレーションに近い自動化,鉄道車両の自動運転,IoT(Internet of Things)を活用したメンテナンスの高度化などがある。また,ICT(Information and Communication Technology)を活用することで移動(モビリティ)をサービスとして捉え,シームレスにつなげる新しい移動の概念としてMaaS(Mobility as a Service)の実現が期待されており,そこでは鉄道が重要な中核の役割を担うと考えられる。そのため,ここで述べた最新技術を鉄道システムに導入し,MaaSに代表される新しい移動サービスの概念を実現していくことで,今後の社会のニーズや課題解決に貢献できると考えている。

また,海外においては,国際標準・規格に準拠した製品を求められる。今後,中国などの信号メーカーが海外進出を強力に推進すると想定されるため,国際標準・規格に準拠した製品のコモディティ化が急速に進むものと思われる。また,海外においても,日本国内と同様,地域ごとの課題の解決に向け,AIの応用や5Gの活用といったデジタル技術の導入が強く期待されている。

以上を踏まえ,日立は,デジタル化に関する最新技術を鉄道システムに積極的に導入することで,社会に貢献する付加価値の高いシステムの開発を進め,提供していく所存である。

5. OS&Mビジネスの現況と展望

日立の鉄道事業のOS&M部門は,車両・信号設備分野のS&M(Service and Maintenance)のリソースを,ターンキー,信号インフラ,各種設備のO&M(Operation and Maintenance)と組み合わせ,各地の営業部門と密に連携し,グローバルなフルサービスプロバイダーとして顧客へのアプローチを強化している。

OS&M部門は,グローバル事業開発,入札,営業,プロジェクト管理,調達,品質管理,保全エンジニアリングなどの部署から成り,これらの部署は,国や地域ごとのローカル市場でサービスを展開・管理するOS&M部門全体をサポートしている。

日立は世界各地で大規模な鉄道関連プロジェクトを次々と展開しており,OS&Mの対象製品と事業エリアは多岐にわたる。現時点での課題は新興市場の開拓であり,事業シェアの拡大にあたってはOS&Mの役割が非常に重要となる。O&M市場では,コントロールセンターの運用や運賃の徴収,施設管理,インフラ保守,駅の運用,カスタマーケアといったコアサービスの提供がより重視されるため,サービスの幅が広く,競争も激しい。

今後はこれまでに培った大量輸送システムの運用実績を生かして交通機関のS&M市場に参入し,フルサービスプロバイダとしてデジタル技術を通じた設備管理市場のリーダーとなることをめざしていく。

6. おわりに

本稿では,日立の鉄道事業の歩みと技術開発の現況,今後の展望について述べた。

本特集では,車両ビジネスにおける新型車両の開発,省エネルギー化に資するPMSMシステム,CO2排出量低減に貢献する車載蓄電池システムや,自動運転技術,運行制御技術,さらには将来の旅客サービスや日立のOS&Mの詳細について,7編の論文で紹介する。本特集で紹介する技術はいずれも,日立の鉄道システムの将来の基礎になるものと考えている。

今後はこれらの技術を基にさらなる技術開発を進め,未来の地球の移動を担う鉄道システムの構築に取り組んでいく。

参考文献など

1)
United Nations: World Population Prospects 2019(2019.6)
2)
United Nations: World Urbanization Prospects 2018(2018.5)
3)
国土交通省,運輸部門における二酸化炭素排出量(2020.4)
4)
UNIFE World Rail Market Study 2016(2016.9)
5)
日立ニュースリリース,アンサルドSTS社の100パーセント子会社化と上場廃止について(2019.1)
6)
宮本俊治,外:環境対応型の新しい車両コンセプト“A-train”,日立評論,83,8,511〜514(2001.8)
7)
岩崎充雄,外:英国IEP(都市間高速鉄道計画)向け高速車両Class 800/801の開発,日立評論,96,9,566〜572(2014.9)
8)
豊田瑛一,外:IGBT応用3レベルインバータの開発,第30回鉄道におけるサイバネティクス利用国内シンポジウム論文集,30th,pp.355-359,日本鉄道サイバネティクス協議会(1993.11)
9)
日立ニュースリリース:3kV級SiCダイオードを搭載したパワーモジュールを開発−鉄道車両インバーターの電力変換損失を約3割低減可能に−(2009.4)(PDF, 236kB)
10)
石川勝美,外:SiCダイオードを搭載した鉄道インバータ,第46回鉄道サイバネ・シンポジウム論文集,46th,506,日本鉄道サイバネティクス協議会(2009.11)
11)
小川和俊,外:フルSiCモジュール適用高効率8極PMSMシステムの開発,第56回鉄道サイバネ・シンポジウム論文集,56th,501,日本鉄道サイバネティクス協議会(2019.11)
12)
畑正,外:JR東日本キハE200形用主回路システム,鉄道サイバネ・シンポジウム論文集,44th,502,日本鉄道サイバネティクス協議会(2007.11)
13)
永浦康弘,外:蓄電池駆動システムにおける最新技術と展望,日立評論,98,10-11,625〜629(2016.10)
Adobe Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe® Reader®が必要です。