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DX市場をリードするグローバルデジタルカンパニーへ

「環境」,「レジリエンス」,「安心・安全」の三つの価値領域に注力

人々のQoLとお客さま企業の価値向上をめざす

梔i 俊昭 梔i 俊昭
日立製作所 執行役副社長
システム&サービスビジネス統括責任者

COVID-19によるパンデミック以降,デジタル技術で社会や企業を変革するDX(デジタルトランスフォーメーション)がグローバルで加速しています。さらに現在,気候変動や社会インフラの老朽化,サイバー攻撃の増加など,さまざまな課題が顕在化する中で,日立は,「環境」,「レジリエンス」,「安心・安全」の三つの価値領域に注力し,人々のQoL(Quality of Life)とお客さま企業の価値向上に向けた,持続可能な社会の実現をめざしています。

このような社会イノベーション事業の先頭に立って日立グループを牽引していく役割を担うのが,私たちITセクターです。

日立は,2016年にLumadaをローンチして以来,強みであるOT(Operational Technology)と,AI(Artificial Intelligence)・アナリティクスなどのIT,そしてプロダクトのノウハウを生かしたデジタルソリューションで社会と企業経営の課題解決に向け,着実に実績を積み重ねてきました。

2021年7月には高度なデジタルエンジニアリング力とエクスペリエンスデザイン力でお客さまのビジネスをデジタルで刷新してきたGlobalLogic社をグループの一員に迎え,社会インフラのDXをグローバルに推進するデジタルカンパニーへと進化しています。

革新的なデジタルエンジニアリング力と高信頼なSIで社会インフラのDXを実現

私たちは,DXによるより良い社会の実現に向け,お客さまとの協創でさまざまなデータから社会課題や経営課題を特定し,革新性のあるデジタルエンジニアリング力を活用して課題を解決するソリューションを開発・提供しています。また,それらのソリューションをお客さまの既存システムに統合するには,高信頼なSI(System Integration)力も必要です。ITセクターでは,これまで,列車座席予約システムや銀行のオンラインシステムといった国内でのミッションクリティカルな社会インフラシステムの構築を担ってきており,そのSI力が強みとなっています。

私たちのこうしたデジタルにおける強みは,収集したデータをサイバー空間(クラウド上)に構築されたAIなどで可視化・分析し,課題の解決策をフィジカル空間(既存システムなど)にリアルタイムにフィードバックしていく,IoT(Internet of Things)を活用したCPS(Cyber Physical System)のサイクルにも必要不可欠なものです。私たちは,サイバーとフィジカル双方でのセキュリティ脅威から重要なデータやシステムを守りながら価値を生み出す,高性能で高信頼なCPSを「ミッションクリティカルIoT」と名付け,社会インフラのDXを強力に推し進めています。

社会インフラのDXで強みを発揮する「ミッションクリティカルIoT」 社会インフラのDXで強みを発揮する「ミッションクリティカルIoT」

さらに,以下に挙げる取り組みでグローバルデジタルカンパニーへの成長を加速していきます。

  1. 日立×GlobalLogic社×日立ヴァンタラ社のケイパビリティの融合
    Lumadaは次に挙げる三つの要素を持っています。
    一つ目がお客さまとの協創,二つ目がXaaS(X as a Service:クラウドによるサービス提供),三つ目がデジタルプラットフォームです。これらから生み出される現場やビジネスのデータを活用して新しい価値を創り出すビジネスプラットフォーム,それがLumadaです。
    このLumadaのグローバル展開に向けて重要な役割を担うのが,2021年7月から日立グループに加わったGlobalLogic社と,2017年9月に発足した日立ヴァンタラ社です。
    豊富な顧客協創の実績を有するGlobalLogic社は,お客さまの経営課題を迅速に明確化・可視化し,最先端のデジタルエンジニアリング技術を生かして課題解決の手段をソフトウェア化します。全世界に400社以上の顧客基盤を有し,8か所の協創拠点や38か所のデリバリー拠点に経験豊富なデジタル人財を数多く抱えています。
    また日立ヴァンタラ社は,協創の成果であるソフトウェアをLumada Solution Hubに蓄積するとともに,他のソフトウェアと組み合わせて経営課題を解決するデジタルソリューションをマルチクラウド環境で安定的に提供することで,お客さまの事業をサポートします。
    日立は今後,GlobalLogic社と日立ヴァンタラ社のケイパビリティを最大限に発揮し,Lumadaのグローバル展開を一気に進めます。
  2. エコシステムの形成・促進による課題解決
    社会イノベーションの実現には,お客さまやパートナーなど多様なステークホルダーとの協創が不可欠です。日立は2020年11月にLumadaアライアンスプログラムを立ち上げ,技術・ノウハウ・アイデアを相互に活用し,ステークホルダーとともに価値創出に取り組むエコシステムを確立しました。また,個々の課題認識を議論・共有し,ソリューション開発に取り組む協創の場として2021年4月に開設したLumada Innovation Hub Tokyo(LIHT)では,デザインシンカーやデータサイエンティストなどDXのスペシャリストが結集し,社内外のさまざまな拠点や人財をグローバルにつなぐハブとして実践的な協創を進めています。
    その一環として,世界各地のGlobalLogic社の拠点とLIHT を接続し,同社の豊富なDX推進実績,エクスペリエンスデザイン力,Chip-to-Cloudのソフトウェアエンジニアリング技術などを生かし,DXを加速するプロジェクトを開始しました。GlobalLogic社のデザイン思考に基づいたデジタルエンジニアリングサービスを活用しながら日本のお客さまのDXを支援する体制を構築し,2022年度にサービス提供を開始する計画です。

日立はグローバルDXパートナーとして,これらの取り組みを通じて社会課題を解決し,人々が安心・安全・快適に暮らせる社会の実現をめざしていきます。これからの日立にご期待ください。

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