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半導体製造・検査装置

コネクティブインダストリーズ

1. デバイスの立体構造化に対応した等方加工エッチング装置

[01]DCRが搭載されるコンダクターエッチング装置 9000シリーズ[01]DCRが搭載されるコンダクターエッチング装置 9000シリーズ

先端半導体デバイスにおいてはGAA(Gate-all-around)構造や3D(Three Dimensions)NAND構造が採用され,立体構造化が進んでいる。これらの製造においては精緻に制御された横方向のエッチング技術(等方加工技術)が必要となるため,この要求に適したDCR(Dry Chemical Removal)モジュールを開発した。

このモジュールは,プラズマとウェーハステージの間に設置されたイオン遮蔽板によりイオンを除去することで,化学反応活性なラジカル(励起した気体)のみをウェーハに輸送することができる。ラジカルは運動方向性を持たないため,横方向のエッチングが可能となる。また,赤外線ランプと静電チャックを有しているため,-5から300℃のウェーハ温度変化を短時間に行うことができ,原子層レベルのラジカル種吸着とエッチング反応を繰り返して行うことで精緻な制御を達成した。

開発したモジュールは2018年に米国企業へ評価機を導入し,2023年に量産適用された。今後も革新的なソリューションをタイムリーに提供し続けるとともに,最先端のモノづくりに貢献していく。

(株式会社日立ハイテク)

2. 次世代EUV露光技術向け計測システムGT2000

[02]次世代EUV露光技術向け計測システム GT2000[02]次世代EUV露光技術向け計測システム GT2000

半導体製造プロセスの進化はとどまることなく,N2(2ナノメートル世代)さらにはA14(14オングストローム世代)の研究開発が行われている。最先端デバイスにはEUV(Extreme Ultraviolet)※)露光を適用することに加え,デバイス構造として新たにGAA構造が採用され複雑な構造となることが予想される。

これらの要求に対して,新たに計測システムGT2000を開発した。EUV露光に対し低ダメージを実現する加速電圧100 Vと高速スキャン機能,さらにはEUV露光にて一定の確率で発生するstochastic欠陥検出のため超高速多点計測・分析機能を新規に開発し,GT2000に搭載した。また,複雑化するデバイス構造の三次元計測に必要な反射電子を効率的に検出する新型検出器と反射電子を効率的に発生させる加速電圧15 kV機能を新たに搭載した。これらの新機能に加え,分解能・装置間測長値差・処理時間という電子線計測装置[CD-SEM(Critical Dimension-scanning Electron Microscope)]における基本性能の向上を達成した。また日立のブランド力強化のため解析装置で既に使用しているNano Blueデザインを取り入れ外観を一新した。

(株式会社日立ハイテク)

※)
波長13.5 nmの極端紫外線。リソグラフィー工程に使用される。

3. ライン管理に貢献する暗視野式ウェーハ欠陥検査装置DI4600

[03]暗視野式ウェーハ欠陥検査装置DI4600[03]暗視野式ウェーハ欠陥検査装置DI4600

製造コスト低減は半導体メーカーが厳しい競争に対応するうえで必須条件である。このため半導体製造における高歩留まり維持は大命題であり,生産ラインの状態管理は歩留まり低下につながる異常を迅速に検知しロスコストの低減に貢献している。

株式会社日立ハイテクの暗視野式ウェーハ欠陥検査装置は,このニーズに対応すべく,従来のシートビームによるウェーハ全面の高速検査技術,空間フィルタによるパターンからの散乱光と欠陥からの散乱光を高精度に分離する技術に加え,独自光学系技術により高速かつ高い欠陥検出性能を実現している。最新型DI4600は,画像処理システムの刷新,信号処理アルゴリズムの改良,オートフォーカス精度の向上により,受光信号処理を高度化し欠陥検出力の向上とさらなる高スループット化の両立を実現した。本装置は,顧客価値向上に貢献した結果,最先端メモリー半導体ならびにロジック半導体製造におけるインライン欠陥管理ツールとして採用されている。

(株式会社日立ハイテク)

4. 超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡 SU9000II

[04]超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡 SU9000II[04]超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡 SU9000II

先端デバイスにおいてはさらなる微細化が進められ,構造の複雑化も進んでいる。開発現場では,超高倍率での断面構造解析の重要性が高まり,多量のデータ取得と解析のプロセスへの反映が重要になっている。FE-SEM(Field Emission-Scanning Electron Microscope)の最上位機種では,低収差レンズの最高峰であるインレンズ型対物レンズを搭載し,世界最高分解能 0.4 nm(加速電圧30 kV)を採用し,低加速電圧領域では0.7 nm(照射電圧:1.0 kV/オプション)を保証する独創的な電子光学デザインを採用した。高められた基本性能による高スループット観察を実現し,それらの性能を発揮したデータを安定取得できるよう,光学系の調整自動化機能を搭載し,連続データ取得をはじめとした,データ取得の自動化を支援する機能を提供している。

日立ハイテクは,半導体デバイスの開発・量産などの多様なニーズに応えデバイス開発・量産を支えていく。

(株式会社日立ハイテク)

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