日立評論

リアルタイムで立体視観察が可能な走査型電子顕微鏡の開発とその生物学応用

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ハイライト

走査型電子顕微鏡(SEM)において,電子線を1ラインごとに左右に傾斜させることで2枚の視差画像を同時取得できるようにし,モニタ上でTVレートでの立体視ができる装置を開発した。また,電子線傾斜によって生じる軸外収差を低減可能な光学系を開発することにより,視差画像の分解能を向上させた。

このようなリアルタイムステレオSEMは,試料観察時に立体視ができることから,SEM内での試料のマニピュレーションなどに有用である。そこで,SEMの試料室に収納できる小型マニピュレータを試作し,これを搭載したリアルタイムステレオSEMにより生物試料の微小解剖を行い,その有用性を示した。

目次

執筆者紹介

牛木 辰男Ushiki Tatsuo

  • 新潟大学 教育研究院医歯学系 教授 顕微解剖学分野
  • 現在,細胞と組織の微細構造解析と顕微鏡の医学生物学応用に従事
  • 医学博士
  • 日本解剖学会会員
  • 日本顕微鏡学会会員

岩田 太Iwata Futoshi

  • 静岡大学 大学院総合科学技術研究科 教授 機械工学
  • 現在,主に走査型プローブ顕微鏡によるナノ計測・加工に従事
  • 博士(工学)
  • 応用物理学会会員
  • 精密工学会会員
  • 日本表面科学会会員

小竹 航Kotake Wataru

  • 株式会社日立ハイテクノロジーズ 科学・医用システム事業統括本部 科学システム製品本部 電子顕微鏡第二設計部 所属
  • 現在,走査型電子顕微鏡の設計開発に従事

伊東 祐博Ito Sukehiro

  • 株式会社日立ハイテクノロジーズ 科学・医用システム事業統括本部 科学システム製品本部 所属
  • 現在,走査型電子顕微鏡・透過型電子顕微鏡・集束イオンビーム加工装置の設計開発マネジメントに従事
  • 日本顕微鏡学会会員
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