日立評論

特集「都市空間の発展を支える昇降機製品・サービス」監修

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本特集では,ビル内の交通インフラである昇降機の製品・サービスと,ビルソリューションサービスで構成されるビルシステム事業の最近の成果を報告します。

「一家一言」と「Technotalk」では,ビルや都市などの公共空間の今後めざすべき方向性について提言いただきました。

Featured Articles Tでは,昇降機の技術・機能面だけでなく,利用者にとって使いやすく,心地よいという日立昇降機の新たな製品・サービスの基本コンセプトHUMAN FRIENDLYを中心に,コンセプトモデルHF-1,行き先階予約システムを用いた群管理エレベーターFIBEEを紹介します。また,納入後の長期にわたる製品ライフサイクルを通じたソリューションおよびサービス提供として,経年エレベーター・エスカレーターに対するリニューアル製品・技術や広域災害時を想定した取り組み状況を紹介します。

Featured Articles Uでは,拡大するグローバル市場に対応する製品群を説明します。日立は,昇降機の技術的な頂点とも言える成果として,今年(2016年)5月,中国・広州市の広州周大福金融中心に納入予定のエレベーターにおいて世界最高速(2016年5月時点,日立調べ)となる分速1,200 mを達成しました。その解説論文を中心に,中国市場向けCAシリーズと,アジア・中東・インド市場向けUAG-SN1シリーズのエレベーターを紹介します。ここでは,CAシリーズの主執筆者が日立電梯(中国)有限公司の開発メンバーであるとともに,他の2件でも,中国,シンガポールのHitachi Elevator Asia,タイのSiam-Hitachi Elevatorのメンバーが執筆に参加しており,事業のグローバル化に対応して人財のグローバル化を進めている様子をご理解いただけるものと思います。

Featured Articles VとTopicsでは,過去の研究開発経過から,将来の事業拡大に向けた取り組みまでを取り上げました。超高速エレベーター開発の出発点となった約50年前の霞が関ビルディングに向けた取り組みとその意志が,今回の世界最高速エレベーターに結実しています。また,保全システムでは,IoT(Internet of ings)新プラットフォームへの対応を推進しています。日立が進める顧客との協創活動の一端は,フロント営業の取り組みとして説明しました。Topicsでは,サービスロボティクス事業の推進に向けたヒューマノイドロボットEMIEW3を活用した実証実験も紹介しています。

本特集が,日立の進める社会イノベーション事業とその一翼を担うビルシステム製品・サービスへのご理解の一助となれば幸いです。

特集「都市空間の発展を支える昇降機製品・サービス」監修
日立製作所 ビルシステムビジネスユニット CTO 兼 グローバル昇降機事業部 グローバル開発本部 本部長
藤野 篤哉

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