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1.世界最高分速1,260 m超高速エレベーター

1.分速1,260 mエレベーターの駆動・制御装置(左),広州周大福金融中心の外観イメージ(右)分速1,260 mエレベーターの駆動・制御装置(左),広州周大福金融中心の外観イメージ(右)

2018年竣工予定の中国・広州市の超高層複合ビル,広州周大福金融中心に納入する定格分速1,200 m(時速72 km)の超高速エレベーターにおいて,2016年5月に走行実証を行い,この時点での世界最高速を達成した。さらに,駆動・制御,安全性,快適性を追求するため,制御装置や安全装置に改良を加えた結果,広州周大福金融中心での現地速度試験では分速1,260 m(時速75.6 km)を計測し,2017年5月にエレベーターの公的認定機関である国家電梯質量監督検験中心(広東)から正式な速度認定を受けた。

今回の速度認定で培われた駆動・制御,安全性,快適性を支える技術で,今後もより安心・快適・便利なエレベーターを提供していく。

2.中国およびアジア市場向けエスカレーターTXシリーズ

2.TXシリーズの全体イメージTXシリーズの全体イメージ

2016年7月に日本と中国のエスカレーター事業を統合し,両国のリソースを中国・広州に集約して堅調な中国市場およびアジア市場向けに商業施設用エスカレーターTXシリーズを開発し,2017年8月※1)に販売を開始した。

TXシリーズは,これまで搭載してきた安全・安心技術を基に,各国の法規,基準に基づいて開発した。また,利用者の快適さや心地よさを追求し,人の無意識な行動に寄り添うエスカレーターをコンセプトとして機能的なデザインを採用しており,手すりの吸い込み口周辺の部材から凹凸を減らしたシンプルな乗降口としたほか,乗降口の表面には滑りにくい表面を採用した。

さらに,顧客の多様な要望に対応できるよう,いくつかのオプションから柔軟に仕様を選択できる製品とし,梁(はり)間寸法※2)を従来機種※3)に比べて150 mm短縮し,設置面積の省スペース化を実現した。

今後も,多様化するニーズに合わせて製品仕様を拡充していくことにより,中国・アジア市場での受注を拡大していく。

※1)
中国では2017年6月に先行発売。
※2)
エスカレーターの両端を取り付ける上階と下階の梁同士の水平距離。
※3)
同型の従来機種SXシリーズとの比較(日立製作所調べ)。

3.エレベーターリニューアル商品G_Select+U

2012年に発売したエレベーターのリニューアル商品G_Selectは,ニーズに応じてメニューの中からリニューアル内容を選択できる商品である。このG_Selectを含め,従来よりエレベーターのリニューアル工事は,巻上機と制御盤の入れ替え作業を同時に行うことを前提としており,最短でも5日間の終日連続停止期間が必要となるため,顧客によってはリニューアルの実施が困難であった。

G_Select+Uでは,旧巻上機と新制御盤に互換性を持たせるインタフェースユニットを開発し,これを介することにより,旧巻上機と新制御盤が混在した状態でもエレベーターが稼働できるようになり,巻上機と制御盤を別々の日程で入れ替えできるようになった。これにより,エレベーターの終日連続停止日数がゼロとなり,建物の用途ごとの利用時間帯に配慮したリニューアル工事日程を計画することが可能となった。

発売時点での対象機種は,1986年以降に製造した日立の標準型エレベーターのうち約1万台であるが,今後,この工法の適用機種拡大を進め,エレベーターリニューアルの促進を図っていく。

(株式会社日立ビルシステム)

(発売時期:2017年4月)

3.インタフェースユニットを用いた巻上機と制御盤の交換イメージインタフェースユニットを用いた巻上機と制御盤の交換イメージ

4.昇降機メンテナンスサービスビルケアパック

顧客の多様なニーズに応えるべく,昇降機のメンテナンスサービスを,昇降機の基本性能を維持するための基本サービスと,安心感や快適性を提供する高付加価値サービスの2つに体系化したメンテナンスサービス,ビルケアパックの提供を開始した。

ビルケアパックは,昇降機を24時間365日休みなく監視,診断,点検する基本サービスのヘリオスメンテナンスに加えて,エレベーターの制御の一部やかご内液晶インジケーターの表示を顧客自身で設定できるサービスのほか,地震発生後に停止中のエレベーターを仮復旧させるヘリオスドライブや,従来紙片で配付していたメンテナンスレポートをWebサイトで確認できるヘリオスWebなど,より付加価値のあるサービスを選択可能とし,顧客のニーズに柔軟に対応する。

遠隔知的診断システムであるヘリオスを進化させ,保全のIoT(Internet of Things)化と専門技術者の熟練技能を融合することで,昇降機が故障する前に異常の兆候を検知し対処する予防保全技術の開発に努め,安全と品質を追求していく。

(株式会社日立ビルシステム)

(サービス開始時期:2017年10月)

4.ビルケアパックの概要ビルケアパックの概要

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