1. 原子力発電プラントに対するサイバー攻撃への対応とHMI高度化への取り組み
日立製作所サービス&プラットフォームビジネスユニットでは,各種デジタルシステムにサイバー攻撃など新たな脅威が出現している現状を踏まえ,原子力発電プラントにおける制御システムの防御性の向上,システムを運用する組織・体制の強化,人材の育成を目的に,防衛訓練・検証施設を開設した。本施設は,当該ビジネスユニットの強みである重要インフラ制御システム設計のノウハウと先進の情報通信技術を活用し,実際のプラントに近い環境を構築している。
日立GEニュークリア・エナジー株式会社では,近年の原子力発電プラントの制御装置HMI(Human Machine Interface)に,その設計プロセスにおいて体系的なHFE(Human Factors Engineering)の適用が求められていることに対応して,海外向けの中央制御室監視操作盤開発において,実寸大のモックアップを構築しHFE評価を実施した。
さらに,現在開発中の設計評価用プラントシミュレータにより,機械・制御・プラント挙動と人間の操作を連動して評価できる設計プロセスを構築し,総合的なプラント安全性の向上とより良いHMI設計の実現をめざす。
(日立GEニュークリア・エナジー株式会社)