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お客様の環境負荷低減と経済価値の向上の両立に貢献

協創とデジタルによる経営課題の解決

インダストリー分野のサステナブルな進化を支える

森田 和信 森田 和信
日立製作所 執行役常務
インダストリアルデジタルビジネスユニットCEO

昨今,環境やレジリエンス,安心・安全の観点からお客様の経営視点が大きく変化しています。機関投資家が気候変動リスクを投資リスクと認識して大企業のカーボンフットプリントの開示を求める傾向にあり,企業は脱炭素戦略の立案や情報開示で投資家の期待に応え,時には脱炭素への取り組みが他社との差別化にもつながります。

また,パリ協定が求める水準と整合した,5年から10年先を目標年として温室効果ガス削減目標(SBT:Science Based Targets)を設定する企業が増えてきています。日本企業においても2022年9月1日までに認定企業は247社(世界第3位)にのぼり,認定コミット中の企業も56社を数えるに至っています。

一方で,環境問題や新型コロナウイルス感染症などをはじめ,一企業では解決できない大きな社会課題が顕在化してきており,解決すべき課題は複雑かつ複合的になっています。

日立およびコネクティブインダストリーズセクターは,最新のIT×OT(Operational Technology)×プロダクトを組み合わせ,このような社会課題を解決する社会イノベーション事業を通じて,データとテクノロジーで持続可能な社会の実現と人々の幸せの両立に挑戦してまいります。

そして,私たちインダストリアルデジタルビジネスユニットは,経営課題が複雑化する環境下において,デジタル技術を駆使してお客様企業の環境負荷低減と経済価値の両立に貢献してまいります。

産業・流通分野のDXをグローバルに提供

気候変動や新型コロナウイルス感染症など事業を取り巻く環境が複雑かつ複合的に変化することで,社会課題が異なる企業や分野をまたがるようになり,一つの企業・組織・分野では解決できない課題として顕在化しています。それにより企業・組織・分野を越えたトータルな課題解決が求められるようになりますが,その解決にあたって障壁となるのが,企業間・組織間のつなぎ目のギャップ,いわゆる「際(きわ)」の存在です。

私たちは「際」の課題に対して現場から経営を縦に,サプライチェーン上の企業間・組織間を横に,デジタルでシームレスにつなぐトータルシームレスソリューションをコンセプトとし,お客様との協創を通じ,さまざまな「際」の課題を解決することで,お客様の価値最大化をめざします。

それを実現するのが,IT×OT×プロダクトを持つ強みを生かした日立のCPS(Cyber Physical System)です。フィジカル空間で企業間にまたがる多様・大量のデータを迅速かつ精度よく収集してモデル化し,サイバー空間での分析・シミュレーションによって最適解を導き出して経営判断を支援するとともに,フィジカル空間にフィードバックすることでリアルなオペレーションを最適化します。

例えば,再生医療分野では,再生医療等製品の製造の要となるCPC(Cell Processing Center)設備群(プロダクト,OT)と融合した,バリューチェーン全体管理プラットフォームにより,製造進捗と治療計画のダイナミック連動を実現していきます。

また,飲料分野では,各ラインから大量のデータを収集して,多様な形式のデータを統合・集約することで,そのデータをトレーサビリティや工場データ見える化に活用し,安心・安全の追求,働き方改革にもつながる全体最適視点のIoT(Internet of Things)基盤を実現しています。

一方,新型コロナウイルス感染症の影響に加え,地政学・災害リスクの増加によりオペレーションの不確実性が高まっており,変化に柔軟に対応するフレキシブル経営が求められています。日立は,CPSによってさまざまな変動要因に対して柔軟に対応できるバリューチェーンのダイナミック・ケイパビリティを実現してまいります。

さらに,私たちは北米市場においてもHitachi Industrial Holdings Americas社のもと,グループ企業であるJR Automation社やFlexware Innovation社をベースとした北米拠点でトータルシームレスソリューションの展開を加速し,グローバル市場での貢献もめざします。

Cyber Physical Systemが実現する,経済・環境価値が両立・最大化された持続可能な社会 Cyber Physical Systemが実現する,経済・環境価値が両立・最大化された持続可能な社会

デジタル技術で環境への貢献を

日立は,デジタル,グリーン,イノベーションを軸とした成長をめざし,人類が生存できる安全な環境であるプラネタリーバウンダリーを守りながら,人々が幸せを日々実感できるウェルビーイングとの両立に貢献していきます。

また,インダストリアルデジタルビジネスユニットは,CPSを実現するために必要な技術を開発し,日立グループ内で実装・検証することでお客様へ安心してお使いいただけるものを提供し,「つながるからこそ提供できる価値」でお客様の環境,レジリエンス,安心・安全に経営視点で応えるとともに,資源・機能を循環し多様なライフスタイルを追求できる持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

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