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日立評論

1. 肥料プラント向け尿素生成用CO2圧縮機の電動化

[01]7,760 kW電動機駆動CO2圧縮機(左奥:高圧圧縮機,中央:電動機,右手前:低圧圧縮機)[01]7,760 kW電動機駆動CO<sub>2</sub>圧縮機(左奥:高圧圧縮機,中央:電動機,右手前:低圧圧縮機)

インドの肥料製造会社大手のKRIBHCO(Krishak Bharati Cooperative Limited.)社に電動機駆動の尿素生成用CO2圧縮機を納入した。

本案件は,肥料プラント全体の省エネルギー化を目的にインド政府の支援の下で進めているプラント設備の電動化に対応するものである。これまで運用されていたエネルギー消費量の大きい蒸気タービン駆動のCO2圧縮機を,高効率かつ高信頼性の電動機駆動のCO2圧縮機に置き換えることで,肥料プラントの長期的な省エネルギー化に貢献した。

また,本製品納入後の健全な運転実績が評価され,新たに電動機駆動の空気圧縮機を受注した。これを足がかりに,さまざまな地域・分野の顧客に電動機駆動の圧縮機を提供し,プラントの省エネルギー化と脱炭素化に貢献していく。

(株式会社日立インダストリアルプロダクツ)

(商用運転開始時期:2020年3月)

2. 浸水対策事業に貢献するポンプ設備の大容量化

[02]省スペース化したエンジン建屋内[02]省スペース化したエンジン建屋内

大阪府東部流域下水道事務所の寝屋川流域下水道では,管内17施設のポンプ場が整備されており,雨水排除を行っている。近年の大型台風や梅雨期の集中豪雨による各地での被害の経験から,総合的な浸水対策が検討されており,その一環として桑才ポンプ場ではNo.3雨水ポンプの更新ならびに排水能力の増強を行った。ポンプシステムの特徴は以下のとおりである。

  1. ポンプ吐出量を330 m3/minから396 m3/minへ大容量化し,雨水排水能力が20%向上した。
  2. ポンプ型式を横軸斜流から立軸斜流へ変更した。これにより,運転開始前の真空引きが不要となり,より早くポンプを起動して排水を開始することが可能となった。
  3. 減速機型式を遊星歯車から搭載型(ポンプ吐出しベンド部に組み込む方式。株式会社日立ニコトランスミッション製)へ変更した。

従来はポンプを横軸から立軸に変更する場合,ポンプ上部に床を構築し減速機とエンジンを設置する必要があった。今回,減速機搭載型ポンプを採用することでこの設置床を不要とし,エンジン建屋の省スペース化を実現した。

(株式会社日立インダストリアルプロダクツ)

(竣工時期:2021年5月)

3. 鉄道車両用電動機の海外規格対応

鉄道車両用主電動機の競争力強化として,高効率,小型・軽量,省保守化に取り組み,永久磁石電動機で規約効率98%,誘導電動機で規約効率97%を実現した。今後のさらなるグローバル展開には,これまでの円借款案件を中心にJIS(Japanese Industrial Standards)やIEC(International Electrotechnical Commission)規格で対応可能な案件だけではなく,各国規格への適合(適合証明取得)が必要とされる案件への対応が必要となり,主なものとして溶接認証と振動規格適合がある。

溶接構造物の品質管理について,欧州顧客からはEN15085(Railway applications-Welding of railway vehicles and components)への適合要求が増加している。EN15085は設計,製造,検査などの包括的要求をまとめた規格であり,専門機関による認証取得や溶接管理技術者を在籍させる必要がある。本取り組みではテュフ ラインランド ジャパン株式会社より認証取得した。また,振動規格適合について,インドの顧客からはIEC61373 (Railway applications - Rolling stock equipment - Shock and vibration tests)への実機での試験実施を含めての適合要求がある。従来はFEM(Finite Element Method)解析ベースでの証明で対応してきたが,国内試験メーカーにて実機持ち込み試験を実施し,適合取得した。

これらの取り組みを通して,鉄道車両用主電動機のさらなるグローバル展開の基礎を確立することができた。

(株式会社日立インダストリアルプロダクツ)

[03]欧州向け主電動機(左)とインド向け主電動機(右)[03]欧州向け主電動機(左)とインド向け主電動機(右)

4. IoT対応産業用コントローラHF-W/IoT ネットワーク拡充

IoT(Internet of Things)対応産業用コントローラ「HF-W/IoTシリーズ」は,Windowsとリアルタイム制御環境[ソフトウェアPLC(Programmable Logic Controller):CODESYS]を共存させたIoTシステム向けのエッジコンピュータである。

このたび,リアルタイム制御環境で動作するネットワークを拡充し,1 msの高速制御周期でのデータ収集範囲を大幅に広げた。リアルタイムネットワークは以下のとおりである。

  1. EtherCAT
  2. EtherNet/IP(新規サポート)
  3. Modbus(新規サポート)
  4. FL-net(Ver.3/クラス1に準拠)(新規サポート)

また,本製品はリアルタイムに集めたデータを共有メモリに蓄積し,Windows(情報系)に漏れなく渡すデータレコーダ機能を兼ね備えている。

HF-W100E/IoTは某製品生産ライン向けに採用されており,この採用事例では,PLC機能でのタッチパネル間通信,操作情報とロボット用CPU(Central Processing Unit)間のEtherNet/IP通信や高速かつリアルタイムデータ通信を実現した。将来的には,クラウド接続による統合管理や稼働監視機能を持つトータルシステムに拡大する展望を持っている。

(株式会社日立インダストリアルプロダクツ)

[04]IoT対応産業用コントローラHF-W/IoTを採用した生産ロボット構成図[04]IoT対応産業用コントローラHF-W/IoTを採用した生産ロボット構成図

5. UPS UNIPARAシリーズ1,000 kVA機リリース

日立は,顧客のニーズに応じて小容量から大容量までの無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power System)を揃え,システム冗長構成への対応が可能な省スペース・高効率・高信頼性設計の「UNIPARA」シリーズを展開してきた。近年はAIやIoTなどデジタル技術の進展,リモートワーク・eコマースの利用増加により,インフラとして重要な役割を果たす大規模データセンターの需要が増加しているため,大規模データセンター向けに省スペースで高効率化を実現した大容量UPS「UNIPARA-UP2001i」シリーズを2020年12月から販売開始し,1000 kVA UPSを2021年9月に出荷開始した。「UNIPARA-UP2001i」シリーズの特徴は主な特徴(右)のとおりである。

(株式会社日立インダストリアルプロダクツ)

[05]大容量UPS「UNIPARA-UP2001i」シリーズ1,000kVA機の外観(左)と主な特徴(右)[05]大容量UPS「UNIPARA-UP2001i」シリーズ1,000kVA機の外観(左)と主な特徴(右)

6. 大型オイルフリースクリュー圧縮機の温水回収仕様

[06]SDSR-185VN3外観[06]SDSR-185VN3外観

近年,カーボンニュートラルをめざす動きが加速してきており,空気圧縮機においても脱炭素社会への対応が求められている。

従来,水冷式空気圧縮機では高温の圧縮空気を熱交換器で冷却し,圧縮時に発生した熱エネルギーはクーリングタワーに回収され,冷却塔から大気へ放出されていた。これに対し,オイルフリースクリュー圧縮機SDSシリーズの温水回収仕様では,温水回収用のクーラーを備えており,従来捨てられていた熱エネルギーを温水として回収して,ボイラーの予熱などのさまざまな用途に有効利用することができる。

そして,今回納入したインバータ搭載型圧縮機SDSR-185VN3の温水回収仕様では,温水の温度を85℃から90℃で回収した場合,年間の運転時間を6,000時間とすると,約125 tのCO2削減効果が期待できる。なお,回収する温水の温度は40℃から最高95℃まで自由に設計でき,顧客の要求に合った温水を提供することが可能である。

(株式会社日立産機システム)

(納入時期:2021年4月)

7. 製造現場における産業用IoTコントローラの制御データの利活用

IoT対応産業用コントローラHXハイブリッドモデルは,製造現場の自動化と,スマートファクトリー化やCPS(Cyber Physical System)化などDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に必要な情報システムとの連携をハイブリッドに行うコントローラである。製造現場ではDX推進に利用可能なOT(Operational Technology)データが自動化を行うコントローラに数多く含まれており,その活用が注目されているが,情報システムと連携するプログラム作成に課題があった。この課題を解決するために,HXハイブリッドモデルでは,扱うOTデータを手軽に情報システムと連携可能とする一連のプログラムを「HXデータ活用フレームワーク」として準備した。

従来システムのパソコンとPLCの組み合わせでは実現が難しかった現場の制御タイミングでの時系列データ取得が,このフレームワークを利用することで正確かつ迅速に実現できる。さらに,DX化の進化に伴い発生するデータ変更も設定変更で対処でき,プログラム改修を必要としない運用による製造現場の安定稼働を継続するシステムの実現も可能となる。

(株式会社日立産機システム)

[07]制御タイミングごとに時系列データ取得を正確かつ迅速に実現するIoTコントローラによるデジタル化[07]制御タイミングごとに時系列データ取得を正確かつ迅速に実現するIoTコントローラによるデジタル化

8. 産業用インクジェットプリンタのソリューションソフトウェアにおけるプリントオートメーション機能

[08]HCSSイメージ図[08]HCSSイメージ図

産業用インクジェットプリンタは速乾性のインクを使用して多種多様な材質に印字が可能なことから,高速で稼働する製造ラインにおいて賞味期限や製造ロット番号の印字などに利用されてきた。

近年では,製造された個体に一つ一つ異なる番号をIDとして印字するなど,これまでの製造ロット管理から製造個体管理へと意識が変化してきており,この要望に応えるべく日立コーディングソフトウェアスイート(以下,「HCSS」と記す。)に,印字する個体にユニークなID付与をサポートするプリントオートメーション機能を追加した。

HCSSのプリントオートメーションは,CSV(Comma Separated Values)ファイルまたはデータベースに格納されている個体情報を取り出し,インクジェットプリンタに通信する機能であり,CSVファイルやデータベースに格納されている件数に応じた個体印字を実現する。

対象となるデータベースはSQL(Structured Query Language)に代表されるMySQL,PostgreSQL,Microsoft SQL Serverの3種類である。

(株式会社日立産機システム)

9. 無軌道AGVを容易に実現するICHIDASガイドレスキット

[09]ICHIDAS2-L7X[09]ICHIDAS2-L7X

近年の物流量の増加や人手不足に伴い,製造業や流通業において,搬送作業を自動で行うAGV(Automatic Guided Vehicle)の採用が増加している。その中でも,磁気テープなどのガイドを必要としない,自律走行を可能とした無軌道AGVの需要は世界中で増加している。

このニーズに対して株式会社日立産機システムでは,AGVの無軌道化を目的としたICHIDASシリーズ「ICHIDAS2-L7X」を提供している。ICHIDAS2-L7Xは,レーザースキャナを用いて高精度かつ高速に位置情報を提供することができ,地図上に設定された経路に追従するためのガイド情報を出力することができる。

現在開発しているICHIDASガイドレスキットは,ICHIDAS2-L7Xと市販のAGVキットを組み合わせて自律走行・無軌道化を実現することを目的としている。ガイドレスキットはガイド情報に従って経路追従するための車輪の制御機能が実装されており,容易にAGVの無軌道化を実現することができる。またユーザー開発のプログラムを実装することで市販モータや外部I/O(Input/Output)への命令も可能である。

今後はAGVを主に自作,使用するユーザーに対してICHIDASガイドレスキットを提供し,ICHIDASシリーズのさらなる拡販をめざす。

(株式会社日立産機システム)

10. 新型インバータ高圧エアーパンチ

[10]新型エアーパンチPA2000VHBの専用アプリによる製品の遠隔操作[10]新型エアーパンチPA2000VHBの専用アプリによる製品の遠隔操作

主に建築現場や塗装現場などで用いられる小型空気圧縮機のインバータ高圧エアーパンチについて,スマートデバイスを通じて製品を遠隔操作し,製品の状態をモニタリングすることを可能とした「新型エアーパンチPA2000VHB」を2021年7月に発売した。主な特徴は以下のとおりである。

  1. スマートデバイスに専用アプリ「日立エアーコンプレッサ エアーパンチスマートコントローラ」をインストールしてエアーパンチに接続することで,遠隔での製品のON/OFF操作や運転モード切替を可能にした。
  2. スマートデバイスを通じ,空気タンク内圧力および製品の状態をモニタリング可能とした。
  3. 周囲温度センサーを追加し,周囲温度が過酷環境の場合には圧力制御範囲を変更することで製品保護を行う新機能を追加した。

(株式会社日立産機システム)

11. 新型無給油式スクリュー圧縮機90〜120 kW二段機

[11]新型無給油式スクリュー圧縮機(90〜120 kW二段機)[11]新型無給油式スクリュー圧縮機(90〜120 kW二段機)

空気圧縮機用クラウド監視サービス「FitLive」に標準対応した無給油式スクリュー圧縮機DSP NEXTV seriesに続き,省エネルギー化,FitLiveの機能強化を図った新型無給油式スクリュー圧縮機DSP G series 90〜120 kW二段機を2021年2月に発売した。この製品の主な特徴は以下のとおりである。

  1. エアエンドの内部隙間の適正化,ファンインバータ搭載(空冷機のみ)による冷却風量の適正化により,エネルギー効率を最大3%改善した。
  2. 吸込み圧力センサーの追加やFitLiveの監視項目を増やし,圧縮機のより詳細な運転状況を確認可能とした。
  3. 台数制御盤を使用しないで,圧縮機間の配線接続のみで最大6台まで制御可能な台数制御機能を追加した。
  4. 夏場などで圧縮機の周囲温度が常に45℃以上となる警報領域においても,周囲温度50℃までは吐出し空気量を自動的に低減し,圧縮機を停止することなく,圧縮空気を安定供給できるヒートセーフティモード機能を搭載した(可変速機のみ)。
  5. 日立圧縮機共通デザインの提案によるブランディング強化を図った。

今後,他の機種へのシリーズ展開を図っていく。

(株式会社日立産機システム)

12. トランス・設備監視ユニット

[12]トランス・設備監視ユニット[12]トランス・設備監視ユニット

トランス・設備監視ユニットは,従来の電子式マルチメータと比較して以下の3点の高機能を付与した指示計器である。

  1. トランスに最適化された監視・計測機能
    基本的な計測項目に加えて,Ior方式での漏洩電流計測による負荷設備の絶縁劣化傾向の把握,温度計測によるトランス温度の管理,および負荷率からの演算によるトランス損失量の把握が可能となった。
  2. 豊富な表示内容と高い操作性・視認性の両立
    表示・操作部にタッチパネルを採用し,直感的な操作を実現した。
  3. 豊富な出力
    アナログ出力(DC4-20 mA)を2点,電力量パルス出力を1点,およびRS-485通信出力[Modbus/RTU(Remote Terminal Unit)]に対応し,他社製を含むさまざまな上位監視システムとの連携を容易とした。

今後は,計測された電力量から二酸化炭素排出量を演算して表示する機能の追加を計画しており,「二酸化炭素排出量の見える化」によって,これからの脱炭素社会へ貢献する。

(株式会社日立産機システム)

13. 配電特高Superアモルファス奏(かなで)

[13]配電特高Superアモルファス奏(かなで)の外観[13]配電特高Superアモルファス奏(かなで)の外観

日本政府は「2050年カーボンニュートラル」を宣言し,2030年に向けた温室効果ガスの削減目標を2013年度比で46%と定めている。各企業においては事業活動を通じた脱炭素に向けた取り組みが喫緊の課題であり,配電用変圧器においても省エネルギー,環境保全への要求は高まっている。

そうした中,新たに22〜33 kV級特別高圧変圧器の絶縁油に植物由来の大豆油を用いた,「配電特高Superアモルファス奏(かなで)」(5 MVA)を開発した。主な特徴は以下のとおりである。

  1. 高い省エネルギー性能
    特別高圧変圧器は,「省エネ法」における省エネルギー性能向上を促す「トップランナー基準」の特定機器に該当しないが,アモルファス鉄心を採用することにより省エネルギー性能の向上を図り,無負荷損の大幅な低減を実現した。
  2. 環境負荷を低減する大豆油
    高い生分解性(微生物により分解される性質)を有し,万一,災害で流出事故が発生した場合でも生態系へ与える影響を最小限に抑える。また原料となる大豆は米国大豆サステナビリティ認証プロトコル(SSAP:Soy Sustainability Assurance Protocol)※)に準拠したものを採用しており,持続可能な社会への配慮がなされている。

(株式会社日立産機システム)

(発売時期:2021年9月)

※)
温室効果ガス削減や生物多様性に配慮し,持続可能な手段で生産されていることを示す米国大豆輸出協会の認証プログラム。

14. 真空遮断器「省保守新型Cシリーズ」のモデルチェンジ

[14]省保守新型Cシリーズ真空遮断器の外観[14]省保守新型Cシリーズ真空遮断器の外観

省保守新型Cシリーズとして固定形手動操作方式真空遮断器(VCB:Vacuum Circuit Breaker)を開発した。VCBは,ばね操作式が主流で,複雑な操作機構部の安定動作を確保する目的でグリース潤滑を必要としてきた。しかし,グリースは経年による油分枯渇や特性変化により潤滑機能を失い,動作障害に至る事例が報告されている。

近年,ユーザーからはグリースレス化製品の開発が要望されていることを受け,省保守新型Cシリーズの開発を行った。操作機構部の金属同士の摺動部に特殊な表面処理を施すことで安定した摺動性を確保し,潤滑材の塗布,機構部への定期的な注油を不要にした。また,塵埃付着による相間絶縁の低下を防止するため,相間に塵埃が積もらないように空間を設けて沿面放電が発生するリスクを低減した構造を採用した。以上により,点検周期を2倍に延ばしランニングコストを低減したVCBとなっている。

(株式会社日立産機システム)

15. 回生コンバータHS910

[15]回生コンバータHS910の外観(HS910-220LF)[15]回生コンバータHS910の外観(HS910-220LF)

カーボンニュートラルに向けた省エネルギー化とともに,災害対応といったレジリエンスの向上もドライブシステムに求められている。回生コンバータはドライブシステムのさらなる省エネルギー化に貢献するキーコンポーネントである。日立産機システムはこの回生コンバータの新型となるHS910を発売した。

HS910は電源電圧が不平衡,あるいは,高調波歪を含む状態でも安定動作するため,位相同期処理にDSOGI-PLL(Dual Second-order Generalized Integrator Phase-locked Loop)を採用した。また,発電機切替は外部入力により発電機に応じたパラメータを選択可能としたため,電源擾乱発生時や非常用電源においてもレジリエンスの向上を実現できた。

また,RS485やEthernetによる通信をサポートし,システムのIoT化に対応している。さらに,各種寿命診断機能をサポートし,特にパワーモジュール内のIGBT/FWD(Insulated-gate Bipolar Transistor/Flywheel Diode)両素子のリアルタイムな損傷評価ができる。これにより,実稼働時の負荷状況が予測困難なクレーンや工作機械においても的確な予防保全が可能となる。

そのほか,周辺回路を付属ボックスに収めることでレイアウトが柔軟になるなど,さまざまな使いやすさの向上が図られている。

(株式会社日立産機システム)

(発売時期:2021年9月)

16. 高性能エアシャワー

[16]高性能エアシャワー[16]高性能エアシャワー

2021年6月に発売した高性能エアシャワーは,片側全面吸い込みにより塵埃除去率を飛躍的に高めた製品であり,塵埃の飛散防止によりクリーンな作業環境に貢献する。

日立産機システムのエアシャワーのジェットエア吹き出し口は,独自のフラッタージェットノズルを採用している。フラッタージェットノズルは,可動部がない固定式ノズルでありながら,振動ジェット気流を発生させ広範囲にジェットエアを吹き付け,高い除塵効果を実現するシステムである。

本製品では,ジェットエアの吹出し風速を従来機比120%の30 m/s以上の高風圧のジェットノズルを,片側に頭から足元まで14個配置し,高風圧大容量のジェットエアを反対側全面で吸い込む片側全面吸い込み方式を採用することで,従来機は60%であった塵埃除去率を80%まで飛躍的に高め,効率的な塵埃除去を実現した。

(株式会社日立産機システム)

17. 産業用インクジェットプリンタ用有機則非該当インクの拡充

[17]新規ラインアップ有機則非該当インク[17]新規ラインアップ有機則非該当インク

インクは着色剤,樹脂,溶剤および助剤にて構成されている。産業用インクジェットプリンタ用のインクにおいては,印字後数秒以内に乾燥できる速乾性が求められているため,溶剤として速乾性の高い有機溶剤を使用している。

近年,有機溶剤といった化学物質を使用した製品に対し,使用者の安全と健康被害の予防への配慮の観点から,法令に基づいた適切な管理が求められている。

日立産機システムは,労働安全衛生法有機溶剤中毒予防規則(有機則)で定められている対象物質の使用を最小限に抑え,有機則非該当となる産業用インクジェットプリンタ用のインクのラインアップ拡充を進めている。

今回,既に展開中の6種の有機則非該当インクに加え,以下の4種のインクを新たにラインアップに追加した。

  1. 4137W:高隠蔽白インク
  2. 4143K:アルカリ可溶インク
  3. 4144K:レトルトパウチ用インク
  4. 4146K:ガラス・軟質フィルム向けインク

(株式会社日立産機システム)

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