1. 遠隔化・自動化施工に向けた3Dデジタルツインシステムの開発と事業展開
近年の建設業界では,デジタル技術を活用した施工による生産性向上が求められている。こうした施工のDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みの中で,現場作業の効率化が期待される遠隔作業に着目した。これまでの遠隔作業では,各種開発装置に複数のネットワークカメラを取り付けて,その映像を確認して遠隔操作を行っていた。しかし,熟練したスキルと経験などを必要とする課題があった。
そこで,遠隔操作のスキルレス化を目的に,現場内装置の挙動や位置を直感的に把握できる3D(Three Dimensions)デジタルツインシステムを開発した。本システムは汎用性が高く,対象とする遠隔装置の各所にセンサーを取り付けて,ネットワークを介して仮想空間上で遠隔装置の挙動や位置情報をリアルタイムに連動して把握できるため,遠隔作業の安全性の確保が期待できる。
今後,本システムを重機に組み込んで安全な遠隔解体作業に貢献していく。また,将来的には多種多様なロボットに応用して遠隔による保守点検サービスの適用につなげていきたい。
(株式会社日立プラントコンストラクション)