生活・エコシステムコネクティブインダストリーズ
1. ドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム」
きれいな仕上がりはそのままに,ヒートポンプ新搭載で洗濯~乾燥運転の時間を短縮し※1),電気代・水道代を節約※2)できるドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム」BD-STX130J,BD-SX120Jを発売した。
- 高速風と大風量を組み合わせ,「仕上がりの良さ」はそのままに,ヒートポンプ搭載でさらに「洗濯から乾燥までの運転時間の短縮・省エネルギー」になった。また,乾燥時に冷却除湿による水を使用しないため,節水にもつながっている。
- 本体上面の乾燥フィルターをなくした「乾燥フィルターレス」構造とし,「乾燥経路自動おそうじ」,「洗濯槽自動おそうじ」,「ドアパッキン自動おそうじ」の三つの自動おそうじ機能でホコリや糸くずを洗い流して※3),「大容量糸くずフィルター」で捕集するメンテナンス機能を搭載した。さらにヒートポンプの搭載に伴い,熱交換器を自動洗浄する機能を追加した。
- 高濃度洗剤液を衣類の奥まですばやく浸透させ,大流量で洗い流して汚れをすっきり落とす従来の洗浄方式に,下段シャワーを追加した。少ない水で,より高濃度になった洗剤液をしっかりと衣類にかけることができ,高い洗浄力はそのままに,スピーディに洗い上げる。
(日立グローバルライフソリューションズ株式会社)
(発売時期:2023年11月)
- ※1)
- 衣類の量や種類,使用環境により,運転時間が異なる。
- ※2)
- 衣類の量や種類,使用環境,個人の契約内容により,電気代・水道代が異なる。
- ※3)
- ホコリ・糸くず・汚れの種類や程度などにより,洗い流せない場合がある。
2. 再生医療における由風バイオメディカルとの協創事例
医療・ヘルスケアにおけるQoL(Quality of Life)向上へ向けた取り組みの中で,再生医療施設向け空調ソリューションにおいて培ってきた空気質としての温度・湿度・清浄度・室圧を高精度に制御する技術の応用を進めている。日立グローバルライフソリューションズ株式会社は,再生医療分野における細胞培養加工施設の空調ソリューションに加えて細胞加工に関わるさまざまな機器・空調関連設備・室内の製造設備の遠隔監視・各種運転状況下における製造装置を含めたトータルコーディネートを行っている。また,日立製作所のバリューチェーン統合管理プラットフォームを組み合わせることで,ステークホルダーの経済効果や医療分野における働き方改革などへ貢献していく。
沖縄県を拠点に再生医療事業を展開する由風BIOメディカル株式会社(以下,「由風BIO」と記す。)は,日立グループ内の総力を結集した最新式の細胞培養加工施設(CPC:Cell Processing Center)とバリューチェーン統合管理プラットフォームを活用し,2023年6月から再生細胞薬の製造・供給を開始した。
患者のQoL向上をめざす由風BIOに対して日立グループは,普及が見込まれる再生医療分野向けの細胞培養加工施設・細胞自動培養装置・安全キャビネット・検査装置のプロダクトから,製造実行システムなどのOT(Operational Technology)・再生医療等製品バリューチェーン統合管理プラットフォームのITを組み合わせた「トータルシームレスソリューション」を提供し,顧客の課題解決をめざすことで,社会に貢献していく。
(日立グローバルライフソリューションズ株式会社)
3. スマホアプリ「ハピネスアップ」配信開始
日立のコネクテッド家電で製品ごとに提供しているスマホアプリの機能を統合し,さらに使い方に合わせた家事サポートやメンテナンス提案をお届けするスマホアプリ「ハピネスアップ」を開発し,2023年1月よりダウンロード配信を開始した。
「ハピネスアップ」の主な特長は以下のとおりである。
- 使い方に合わせた家事サポートの提供
使用しているコネクテッド家電の運転状態の分析結果に応じて,家電品を上手に使いこなすためのヒントを届ける。 - 運転状況に応じてメンテナンスを提案
コネクテッド家電の運転状況に応じて,メンテナンスの提案や,安心点検レポートを届ける。大切な家電品が,より長く性能を発揮できるようサポートする。 - 本アプリから問い合わせや修理依頼が可能
日立家電品の使用中にトラブルがあった際は,本アプリから問い合わせや修理依頼が簡単にできる。取扱説明書や困ったときのQ&A(Question and Answer)にも,アプリから簡単にアクセスできる。 - 日立の家電品オンラインストアと連携
日立の家電品や消耗品,部品の購入ができる日立の家電品オンラインストアと連携した画面もあり,簡単にアクセスできる。
(日立グローバルライフソリューションズ株式会社)
4. コードレス スティッククリーナー「かるパックスティック」
紙パック式集じん方式を採用したコードレス スティッククリーナー「かるパックスティック」PKV-BK3Kを発売した。主な特長は以下のとおりである。
- 紙パック式集じん方式を採用し,一般家庭の約2か月分相当のごみ※1)をためられ,ごみを捨てるときは紙パックごと捨てられる。「パワー長もち流路」により,ごみがたまってきても吸引力の低下を抑える。
- クリーナー本体の集じん部に,強度を保ちながら軽くする「トポロジー最適化」技術を採用した。また,従来のコードレス スティッククリーナーに採用している軽量化技術を応用し,標準質量※2)1.1 kgで軽量と強い吸引力を両立した。
- ヘッドに搭載している「ごみくっきりライト」は,白色に加え,最も明るく感じる波長に近い緑色のLED(Light-emitting Diode)ライトを採用し,暗いところはもちろん,明るいところでも見えにくかったごみを浮かび上がらせる。回転ブラシには,髪の毛などがからまりにくい「からまんブラシ」を採用した。
(日立グローバルライフソリューションズ株式会社)
(発売時期:2022年12月)
- ※1)
- 日立グローバルライフソリューションズ調べ。一般社団法人日本電機工業会自主基準のごみ1 gを1日の吸引量として,強運転で紙パックにごみがない状態から満杯になるまでの吸引量を測定。ごみの種類によって満杯になる吸引量は異なる。
- ※2)
- 本体・延長パイプ・ヘッドの合計質量。一般社団法人日本電機工業会自主基準(HD-10)により測定。
5. 循環型ものづくりの推進に向けて「ガラス研磨システム」を開発
日立グローバルライフソリューションズでは循環型ものづくりの一環として,栃木事業所と同じ敷地内にある家電リサイクルプラントの株式会社関東エコリサイクル(以下,「KAREC」と記す。)と共に,回収された使用済み家電品のマテリアルリサイクル技術開発を推進している。家電品においては,その意匠性の高さ,汚れにくさなどから冷蔵庫のドア部分などにガラスが使用されているが,リサイクルの際には,硬い,重い,割れるなど,扱いが難しい素材であるため廃棄されてしまう場合があった。
この課題に対し,冷蔵庫のドア部分に採用されたガラスを切断・分離する装置を,日立製作所と連携して2021年に開発していたが,今回新たに,その切断・分離したガラスを研磨して付着物を除去することで,同じガラス素材としての利用が可能となる「ガラス研磨システム」を開発し,KARECにて稼働を開始した。
(日立グローバルライフソリューションズ株式会社)